記事詳細
【けいざい独談】
東芝のことはもはや眼中にない!? 日立は構造改革を断行 長年のライバルに差がついた
長年のライバルとされてきた東芝と日立製作所の明暗が、ここにきてクッキリと分かれている。東芝が利益水増し問題で業績をごまかしていた間、日立は大規模な構造改革を断行し、両社の業績の差は大きく開いた。これほどまで差が付いたのは、さまざまな要因があるが、社風の違いを指摘する見方が少なくない。日立にあって、東芝になかったものとは何なのか。
東芝は眼中になく
昨年12月中旬、日立が都内で開催した記者懇親会。中西宏明会長兼最高経営責任者(CEO)、東原敏昭社長兼最高執行責任者(COO)ら主要役員が集まり、和やかな雰囲気の中、記者たちと意見を交わした。
懇談会で、話題の一つになったのが、東芝の行方だ。電機大手として常に比較されることが多い両社だけに、日立幹部が東芝をどうみているかというのは記者の関心事だった。 東芝について、水を向けられた、ある役員は「われわれがみているのは米ゼネラル・エレクトリック(GE)やドイツのシーメンス。この2社のように早く2ケタの営業利益率を出さないといけない」と話し、東芝に触れようとしない。
関連ニュース
- 【経済インサイド】「これではやらせ報告書だ!」東芝の第三者委報告書にダメ出しの嵐 企業不信さらに増幅…
- 【経済インサイド】本末転倒な企業統治 社外取締役増えて決算発表遅れるの「怪」 東芝は土曜日、東電などは午後5時が定着…
- 【高論卓説】東芝は本当に反省しているのか 粉飾2248億円なのに損害賠償請求はわずか3億円 「不正なし」となお強弁
- 【経済インサイド】利益水増しの東芝 浮上ソニーと明暗逆転 電機の「業績オセロ」なお…
- 【経済インサイド】東芝3社長、辞任後も車&部屋付きの厚遇 上司に「おかしい」といえぬ社風変わらず…
- 【東芝不正会計「歪みの代償」番外編】石坂泰三、土光敏夫…財界の盟主を続々輩出した名門企業はなぜ転落したのか?