斗比主閲子さんのKindle本『ぼーっとしている人が「自分の人生と向き合う」ためのQ&A30』 を読みました。
ぼーっとしている人が「自分の人生と向き合う」ためのQ&A30
- 作者: 斗比主閲子
- 発売日: 2015/12/21
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
彼女のブログは、気になったタイトルを拾い読みする程度だったのですが、こちらは購入してみました。
キッカケは「匂い」です。じつは僕、まだ誰にも教えてなかったんですが、文章を匂いで嗅ぎ分けているんです。鼻をクンクンすると、斗比主さんの文章からは優しい香りがしました。
読みやすい文章だったので、一時間ほどで読み終わりました。読んだ感想をざっくり言うと、自分では、わかったつもりになっていたことが、実はあまりよく理解していなかった、ということです。
本書は30のトピックからなるQ&A方式で書かれています。そして冒頭には、「まずは、気になるQ&Aからつまみ食いしてみてください」とあります。
しかし、すべてを通して読んでみると、自分にはまったく無関係だと思っていたトピックの方に、新しい発見があったように感じています。
なぜなら、人々が抱きがちなQ&Aを読んで、それぞれの立場に置かれている人々が、何をどう考え、何に苦悩するのかを知ると、自分の置かれている状況が明確になってくるからです。
社会の縮図というか、人間の地図を見たような感覚になりました。そして、ここが僕の座標なんだと、強く思ったのです。
以下、すべて蛇足ですが、これって僕が聞きたかったことだ、と思った部分を書いてみます。どこまで引用していいものか、ちょっと判断がつきかねるので、Q&Aの見出しだけ引用しています。
とても優しい価格(99円)になっていますので、気になったら、ぜひとも読まれてみてください。
僕のためのQ&A
Q8.「彼氏/彼女いない歴=年齢です。どうしたら恋人ができますか?」
僕には、年が離れた彼女がいるのですが、同年代の女友達はいません。というか、友達がひとりもいないのです。このQ&Aは、その原因を分かりやすく解説してくれています。
ぼんやり生きていると、結局、自分の好みのタイプがわからないんです。
好みのタイプわからない→誰を好きになればいいかわからない→彼女ができない
という流れです。
まずは、多くの人と交流して、自分が好きなタイプを知るところから、始めなければならなかったのです。
Q12.「友達/恋人/仕事先での会話がなかなか盛り上がりません。どうしたらいいでしょうか?」
会話するとき、相手に質問するのが有効なのは知っていたのですが、そこから会話を広げていく方法が具体的に解説されていました。単純に質問するだけではダメなことを知りました。
Q20.「愛って何だと思いますか?」
愛については、わかっているつもりでした。問題は、僕が誰も愛せないことなんです。年上の彼女に甘えてきたダメ人間の末路でしょうか。
いつか僕も、誰かを愛せるようになりたい…。叶うなら、マーク・ザッカーバーグのように、世界中を愛したいです。
Q21.「周りの友達はバカばかり。どうして自分はこんなに友達に恵まれていないのだろう?」
僕はこう感じて、友達を減らしていき、やがて誰も居なくなりました。
よくよく考えてみれば、過去の友人と知り合ったのは、学校やアルバイトという共通点があったからなんですよね。
環境を変えて行くのは、自分自身でしかないと痛感しました。
Q16.「どうしても窮地に追いやりたい人がいるのですが、どうしたらいいでしょうか?」
僕のダメなところがコレです。誰かを窮地に追いやりたいというか、ひとや社会に責任転嫁してしまうのです。
この章には、恨みや憎しみを抱いても、なんのメリットもないこと、むしろデメリットの方が大きくなってしまうことが、とても分かりやすく書かれていました。
Q19.「友人が自慢ばかりしてきます。三ツ星フレンチでディナーをした、五ツ星ホテルに宿泊した、外車を買った、億ションを買ったなどなど……。どうしてこんなに自慢をしてくるんでしょうか?」
僕は、自分が自慢話をしないので、自慢話をするひとの心理がわかりませんでした。意味がわからないと、聞いても面白くないので、軽く流していたのですが、この章を読んでストンと腑に落ちました。
そこからさらに、先の展開まで示されていて、もっと早く知っていれば、無意味だった時間も有意義に出来たんじゃないか、そんなふうに感じました。
まとめ
ブログから本を出していると言えば、ちきりんが有名ですよね。
趣旨がまったく違うので、一概に比較はできないのですが、ちきりんが、自由に羽ばたくことを教えてくれるとしたら、トピシュさんは二本の足でしっかりと歩くことを教えてくれます。
僕は、空ばかり見て、歩くことがおろそかになっていました。だからよく転んでいたのです。
まずは、歩くことから始めてみよう。そう思わされた読後感でした。