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寄付での銅像計画 前橋市長「不足分は税金投入」

「楫取素彦と松陰の短刀」と題した銅像のイメージ図。楫取(左から2人目)と最初の妻・寿が、生糸の直接の輸出を目指し渡米する製糸場経営者らに吉田松陰の形見の短刀を託すシーン=前橋市公式サイトより

 NHK大河ドラマ「花燃ゆ」放映に絡む楫取素彦(かとり・もとひこ)らの銅像建立計画で、寄付金が目標額に届いていない問題について、前橋市の山本龍市長は24日、定例記者会見で「元々官民協働の観点でやっている。民間の浄財で足りない分は市として予算化していかないといけない」と述べ、不足分は税金を投入する考えを示した。

 銅像は年度内の建立を予定し、すでに市内の彫刻家に依頼済み。寄付金の募集期間は5月19日〜12月30日で、目標額は2500万円だったが、関係者によると約1300万円にとどまっている。

 寄付した人は2000円を超える部分について上限額まで住民税や所得税から全額控除される。一定以上の年収がある人が仮に5万円を寄付すると、税金が4万8000円安くなる。これは「ふるさと納税」と同じ仕組みだ。

 銅像建立のために5万円以上を寄付すると、台座に寄付者名が刻印される予定。一方、ふるさと納税で前橋市に5万円を寄付すると、「上州産豚肉ハム・ソーセージ詰め合わせセット」「上州和牛ロース肉すき焼き用1キロ」「ザスパクサツ群馬観戦セット一式」などから返礼品を選べる。

 山本市長は会見で「ふるさと納税とダブっているので、それなりに締め切りがあるべきだろうと思っている」と述べ、当初の予定通り30日で募集を終える方針を明らかにした。

 市文化国際課は「年明けでも善意の寄付は受け付けるが、最終的には不足分の補填(ほてん)を市の補正予算でつける。すでに大勢の方から善意で寄付をいただいたので、年度内に建立したい」と説明している。【尾崎修二】

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