『クリード』はたぶん、『ロッキー』がおおむねどういう話なのか知っていれば大丈夫な感じだと思いました。アポロがどういう人かも知らなくてもいけるとおもう。見ていないと、小ネタがわからないくらいだと思う。
— ナイトウミノワ (@minowa_) December 22, 2015わたしたちは『ロッキー』を知っていて、見たことがなくても曲は知っていて、だいたいどういう話なのかも知っているはずで、それさえあれば基本的にはロッキーとクリードのスポ根ものですので、シリーズぜんぶ見ていなくても問題がないと思うわけです。小ネタはね、かなりちょくちょく入ってくるので、もちろんシリーズ見ている方が楽しめるのは当たり前で。
そう、ストーリーとしては実際のところ、ものすごく目新しいことをしているわけではない。もう、ロッキーという伝説のボクサーがおりました、これが最重要点でありまして。この映画の世界には「ロッキー」がいる、みんなが知っている人がいる。ここに現実との差異があまりないんです。あの一戦から40年が経った。今はレストランを経営している。そんなロッキーが、いる。
途中から何度も何度も涙がぽろぽろ出てきて、こりゃあ困ったなあと思っていたのです。わたしはスタローンが好きですから、そのせいなのかなって思われるかもしれないですが、これ関係ないから、スタローンのファンでなくても泣きますよ、何がそうさせるか、演出ですね。演出が非常にうまい。修行もよい。修行、好きです。
また、カメラワークがすごいところあって。ワンカット、もしくはワンカットに見えるように撮っている。やたらと臨場感があるな、と、思っていたとき、気づいたんです。どうやって撮っているんだ。クレーンにしても低いよ。ぜひともメイキングが見たいところです。
もちろん最後には試合があります。これネタバレとかじゃないですよね、この映画で最後に試合がないわけない。ここもまた演出のちからが出ておりまして、ううむ、ネタバレを回避しようにも、『ロッキー』を知っているならばこの試合がどうなったか、っていうのは、書かずともわかってしまうし、逆に言えば、そのとおりにならないほうがおかしいとも思うわけです。じゃあなんだ、観客にとって、わかりきったことをやったのか、と言えば、そうでもないんですよ。もどかしいですね。
わたしはね、『ロッキー5』の焼き直しになってしまうのかなと思っていました。息子じゃない弟子をとって、鍛えて(息子はどうなった?、もちろんそこもちゃんとやってくれます)。5と違うのはアポロの息子だっていうところだけになるんじゃないのか? 思ってました、なめていましたごめんなさい。アポロの息子であることこそが重要で、かつてのシリーズで亡くなっていった人たちの「落としどころ」もきちんと入っている。わたしはね、シリーズは、なにかと人が死んでいくのがどうも不満だったのです。いや、シリーズは好きですが、これ『ワイルド・スピード』と同じで、好きだけれど人死にで繋ぐのは好きじゃないんですよ。あとが困るでしょ! とかさ。安易に思ってしまう部分もあるし。中でもアポロは死なせるべきキャラクターでなかったと思っていたわけです。が、ここへきて、アポロが死んだっていうのが活きてくる。よくぞやりました。わたしが抱いていた、シリーズに対する唯一の不満点、アポロの死。これを30年かけて解消してくれた。そして思う存分に涙をしぼりとられました。おすすめです。
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