意外と知らない?SEOの見落としがちな常識を解説
Google検索エンジンが大幅にアップデートされた2012年以降、SEO施策の変動が激しくなりました。
(Googleは、Googleのウェブマスタ―向けガイドラインに記載されている通りの評価基準を検索エンジンにも実装させるためにアップデートを行っているため、厳密には変動が激しいというよりは本来あるべき評価基準に近づいているだけ、と言えます。)
その中で、何が効果的なのか、何がスパム扱いされるのか、明確に理解できていない方も多いのではないでしょうか。
今回は、ここ数年で起こったSEOの変化のなかで、見落としがちなトピックをまとめてご紹介します。
1.Yahoo!とGoogleの検索エンジン、検索連動型広告は同じ技術を用いている
2010年、Yahoo!は日本国内の検索エンジンにおいて、Googleの検索エンジンアルゴリズムを採用すると発表し、同年に実装を完了しています。
ただ、Yahoo!とGoogleの検索エンジンは実質同一ではありますが、Yahoo!の検索結果にはYahoo!知恵袋、NAVERまとめ、Yahoo!ロコのコンテンツが挟まれるなど、Yahoo!独自の検索結果が適用されており、GoogleとYahoo!の検索結果画面は大きく異なります。
Yahoo!の検索結果
それぞれの検索結果が大きく異なるため、最近SEOを勉強し始めた方の中には、GoogleとYahoo!の検索エンジンが同一だということを知らない方も多いかもしれません。
検索アルゴリズムが同一ということは、Yahoo!の検索エンジンにおけるSEOも概念的な部分(ユーザーファーストな検索エンジンを目指すという意味)では、Googleと同じと考えて良いでしょう。
(ただし、検索結果が大きく異なること、スニペットやカルーセルの表示などYahoo!側では実装していない表示形式も多数あるため、詳細な技術的な部分では異なる部分が多くなります。)
参考:
Google検索とYahoo!検索はどれだけ違う? 検索機能と情報源の比較一覧 ::SEM R (#SEMR)
2.外部リンクはまだ影響力はある
2012年、ペンギンアルゴリズムの大型アップデートが実施され、有料リンクを大量に設置していたホームページの多くがGoogleペナルティを受け、検索結果に表示されなくなるという事態に陥りました。
ほぼ同時期に、ホームページ内部のコンテンツの質を判断するパンダアルゴリズムもアップデートされ、コンテンツ重視のSEOへと移行しました。
その影響からか、Googleの検索エンジンはホームページのコンテンツを重視するため、外部リンクはもう評価されないのでは、という言説が流れたこともありましたが、実際は外部リンクに対する評価は現在も活きており、重要な評価指標として認識されています。
Googleの運営方針を表した「Googleが掲げる10の事実」には、「ウェブ上の民主主義は機能します」という項目があり、以下のように説明されています。
Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。Google では、200 以上の要素と、PageRankアルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。
この項目がなくならない限り、外部リンクが評価基準から外れることはないでしょう。
3.情報の鮮度が重視される「QDF」というアルゴリズムが存在する
Google検索エンジンのアルゴリズムというと、「パンダアルゴリズム」や「ペンギンアルゴリズム」などが有名ですが、アルゴリズム自体は200個存在しており、その中でも重要な指標とされているものがいくつかあります。
全てを覚えることは大変困難ですが、そのなかでも特に知っておきたいアルゴリズムとして「QDF」があります。
「QDF」とは、「Query Deserves Freshness」の略で、新鮮な情報を優先して上位表示させるアルゴリズムを指します。
注目を集めている時事性が高いキーワードに対して、最新情報を提供しているウェブページを上位表示させるもので、情報の鮮度が高ければ、一時的に上位表示される可能性があります。
ただここで気をつけたいのは、時間が経てば情報の鮮度は薄れ、時事性も弱まるため、また別のホームページが優先して上位表示されることとなるため、QDFによって上位表示されても、その後も継続して上位表示されるとは限らない、という点です。
4.meta keywordsにランキングシグナルの効果はなし
以前まで「meta keywordsは上位表示させるために重要な要素」という説が主流でしたが、実はmeta keywordsはランキングシグナルとしての効果はありません。
Googleが公式に「もう使っていない」と明言しています。
Google does not use the keywords meta tag in web ranking|Webmaster Central Blog
SEO(検索エンジン最適化)という原理原則では、入れておいたほうがクローラーにとっては優しいともいえますが、自社の対策キーワードを競合他社に公開しているような状況になってしまうため、記載しない方が懸命です。
参考:
要約タグ
まとめ
Googleが掲げるウェブマスター向けガイドラインには、検索エンジンの評価基準が詳細に記載されていますが、SEO専業者ではない限り、ガイドラインを理解している方は少ないのではないでしょうか。
ガイドラインの理解が難しいからこそ、SEO関連の様々な情報が錯綜し、正しいのかどうか判断に迷う施策が溢れている状態が続いているのでしょう。
ガイドラインが目指すところは「ユーザーファースト」であることは変わりません。
Googleの本質を理解すれば、意味をなさない小手先のテクニックを判別できます。
「この施策は、ユーザーに対してどのような影響を与えるのか」を常に考えることが重要です。
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