海上輸送の現状、中国の資源需要の低迷反映か-鉄鉱石・石炭輸入減
2015/12/10 12:51 JST
(ブルームバーグ):中国の飽くことのない旺盛な工業用資源需要が世界の経済成長をけん引すると予想する投資家らは、海運に関するニュースを聞きたくないと思うかもしれない。
中国の鉄鉱石と石炭の海上輸送による輸入は少なくとも10年ぶりに前年同期比で減少している。これらの商品は世界2位の経済国である中国の製造業ブームを支えた。来年の需要は若干改善する可能性があるものの、今年の伸びは予想を下回り、海運業界の失望は続きそうだ。アナリストらは昨年末時点では回復を見込んでいたが、予想通りにはならなかった。
アークティック・セキュリティーズ(オスロ)のアナリスト、エリク・ニコライ・スタブセス氏はばら積み船について、「中国は完全に死に体だ。ばら積み商品の生産に対する現時点の中国の需要は不十分で、それが海運レートの低下につながり、それに伴って資産価値も下がっている」と指摘した。
バルチック・ドライ指数は11月19日、504ポイントと、1985年以来の低水準を付けた。その後546ポイントに上昇している。鉄鉱石を運搬するケープ型船舶の海運レートは通常、年末に上昇するが、バルチック取引所のデータによれば、船主企業は10-12月(第4四半期)としては2001年以来の低水準になると予想している。
原題:Let’s Just Hope Shipping Isn’t Telling the Real Story of China(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Manisha Jha mjha13@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Alaric Nightingale anightingal1@bloomberg.net Naomi Christie
更新日時: 2015/12/10 12:51 JST