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 障害者の人権が守られる温かい社会を――。障害がある人や福祉の現場で働く人ら約400人が9日、大阪市中央区で「ヒューマンウェーブ集会」を開いた。1991年から始まり、今年で25回目。大阪府庁の周辺を練り歩き、日本が2014年に批准した「障害者権利条約」に沿った社会づくりを訴えた。

 9日は3日から始まった「障害者週間」の最終日。今年は集団的自衛権の行使を認める安全保障関連法が成立したことを踏まえ、集会のスローガンに「戦争と障害者のしあわせは絶対に両立しない!」というメッセージを加えた。福祉より国家への貢献が優先された戦時下へ二度と戻ってはならない、との思いが込められている。

 集会では、発達障害がある松浦文香さん(26)=大阪府八尾市=がマイクを握り、「障害者への偏見や差別は完全にはなくなっていません。すべての人が社会に参加しやすい世の中にしてほしい」と語った。(花房吾早子)