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仕事ができる人の習慣を知りたい。エッセイスト・紫原明子さんの場合

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 “習慣”は人を作るもの。とくに現在まで長期間かつ継続的に行っていることは、その人にプラスの影響をもたらす良い習慣といえるでしょう。本連載では、社会の第一線で活躍するビジネスマンの先輩たちに、20代の頃から今まで継続している良い習慣を10個紹介していただきます。
 今回ご登場いただくのは、エッセイストの紫原明子さん。紫原さんが続けている10の習慣を聞きました。

1. 家事を自動化する

 気合いを入れて、ストウブの真鍮の鍋を使ってお米を炊いたりもしていましたが続かなった(笑)かわりに炊飯器や洗濯乾燥機、食器洗い機を導入したらもう手放せません。着るものもクリーニングに出したり、普段着には特別なケアがいらない素材や着慣れた服を身につけるようにしています。家事は生きている限り続くこと。息をするように家事をするのがコツかなと思っています。
 部屋の掃除も頑張りすぎたら疲れてしまいます。忙しいときはゴミ箱をきれいにするだけでも気分が変わりますよ。部屋が散らかっているときは、だいたいゴミ箱が満タンになっているものですから。

2. 頑張りすぎない

 AMという女性向け恋愛メディアの編集の子に聞いて衝撃的だったことがあります。かなり多くの女の子が、「騎乗位のやり方」で検索して、サイトにきているらしいんです。頑張り屋の女子、多すぎです(笑)

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自分で研究しなきゃって思いが強いんでしょうね。今の若い子は男女問わず、まじめで向上心が強い頑張り屋さんが多いように感じます。そういう人たちを見ているともっと楽に生きても大丈夫だよって思う。
 自分が頑張らなくてもなりゆきでうまくいくときもあるし、努力だけではどうにもならないこともあるのです。ですから、ある程度は慢心しましょう。「自分を甘やかしているから、もっと頑張らなきゃ!」とあせっているときは肩の力を抜く。逆に自分が十分頑張っているな、と思ったとき、程よくサボりすぎてないか疑うことも大事です。

3. 三大欲求を満たす

 三大欲求はヒトの基本欲求です。胃が健康でないと、ご飯がおいしく食べれない。ご飯が食べれなかったり、お腹の調子が悪いとちゃんと眠れない。肌と肌とのふれあいもないと寂しくなってしまいます。子供を抱きしめる、でいいんですよ。おいしくご飯が食べれず、満足な睡眠もとれずに、孤独になると人は病んでしまいます。食欲・睡眠欲・性欲の三大欲求が満たされてから、はじめて健康だといえるのです。
 今の社会では精神をすこやかに保つことが本当に大事です。どんなに優秀で仕事ができても、メンタルがつまづくとキャリアが途切れてしまいますから。

4. 仕事8割、余白2割

 離婚して働きはじめてから、多くの仕事が舞い込んでくるようになりました。とてもありがたいことではありますが必要以上に仕事を引き受けないようにしています。子供がいると、夜中に熱を出して病院に連れて行ったり、仕事終わりに突如「あれが必要だった」なんて言われて、翌日必要な学用品を探しに街に出たりなど、イレギュラーなことも多いですからね。
 とはいえ私は一つのことにのめり込みやすいタイプ。任命された仕事を総受けしていた頃には、救急車に2回お世話になりました。つねに体調が悪く、マイナス思考になったり、塞ぎがちになったり……という状態はもう体験したくありません。もし自分が倒れてしまっては、子供を育てる人もいなくなってしまう。それに今は長寿の時代。自分に必要以上に負荷をかけず、細く長く仕事を続けていきたいですね。

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5. 義理人情を重んじる

 仕事上では義理人情を大切にしています。30歳ではじめて社会に出てから、女性は男性に与えてもらうことが圧倒的に多いということに気づきました。恋愛はもちろん、仕事でも男性上司が女性部下に仕事を教えてあげていたり、食事をおごってあげたりというケースをよく見ます。一方、女性は誰かに何かを与えるということに慣れていないのではと感じています。
 先輩から教えてもらったことを、ゆくゆくは自分が後輩に伝える。先輩の恩にはいつか報いる。こうした義理人情は、男性社会では機能していることが多いものの、女性同士で持つことは少ない。自分が年長者になったときに、与えられる人になりたいですね。

6. 相手に喜んでもらえるものを形にする

 自分の魅力をふりまいて多くの人を巻きこむ方がいますが、私にはできないなあと思っていました。そのかわりどうしたら相手に喜んでもらえるかを考えるようにしています。PR担当としてイベントを開催したときも、特別な呼び込みなどはしませんでした。でも参加者にとって実りあるものを提供にしていたら、満足した顔で帰ってくれるし、何回も来てくれる人もいる。
 いわゆる巻き込み力を使い力技で人を巻き込まなくても、本来やるべきことをちゃんとやっているとリピーターはついてくれるんだなとか、みんな喜んでくれるんだな、とかいう実感がもてましたね。少し遠くから声を上げていても、感度や関心が高い人たちは自然と集まってきてくれます。

7.疲れているときはフィクションを読む

 疲れたなあ、肩がこったなあと思ったらフィクション作品を手にとるようにしています。人生とちがって、自分がいなくてもストーリーが進んでいくから気が楽になる(笑)ぼうっと眺めているうちにモヤモヤしていた気分もすっきりしますよ。
 逆にインターネットで情報を仕入れるときは注意しています。たとえばツイッターはたくさん情報が集まって便利な反面、マイナスの情報もたくさんキャッチしてしまう。疲れているときにはあえて遠ざけています。

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8. パンを焼く

 今の生活で欠かせないのが月に1〜2回ほどのパン作り。なかでも生地をこねる時間が気に入っています。生地をこねる手加減や手触り、温度……手の温度で発酵が進むので、指先でふれるたびにパンの状態が変わっていきます。
 生地に触り、神経をかたむけて身をゆだねる。触覚に意識を向けると、日ごろの煩悩が頭からスッと離れるんですよね。心が落ち着いて、深くリラックスできる。私にとっては瞑想のようものです。

9. うまくガス抜きをする

 会食や夜の打ち合わせを極力週2回までと制限して、子供と一緒にいる時間をつくるように心がけています。何をするでもなく、テレビをつけて同じ空間でぐうたらしていると、それだけでリラックスできます。おもしろいのはこういう時間に子供から「実は学校で……」などの出来事を話しはじめてくれること。話し合う機会が自然と生まれるんです。
 仕事も家事も子育てもすべて一人でこなせたとしても、どこかでたまったストレスを抜かなくては続きません。もしストレスが抜けなかったらツケが回って、体や心が壊れてしまう。完璧な人間はいませんから。お母さんは完璧な存在じゃないんだよ、だからあなたも頑張りすぎずに生きていいんだよ、と子供に伝わっているといいなあ(笑)

10. 自分の意見を押しつけない

 人の自由を尊重するようにしています。自分にとって正しいことは、人にとっても正しいとは限りません。私はもともとはガチガチの倫理観を持っていましたが、前の夫は倫理観を持っていない人だった。でもそんな彼の行動でハッピーになる人もいるという事実を知って、私の価値観では許せないことでも正しいことってあるのかなと気づきました。
 コラムでも、自分の意見を押しつけないようにしています。「これは絶対にいいからこうして」ではなく、私はこういう経験からこうなってこうなりました、という事実を並べます。文に整合性があれば、説得力は持たせられます。それに私なりの正しさを貫いていると、最終的には同じ価値観を持った人が集まってきてくれるな、というのを最近感じていますね。

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まとめ

 生活習慣は5年後、10年後の自分に響いてきます。地味な習慣でも、意識して毎日続けることが大事。この機会に、今一度自分の生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。

紫原明子さん

Shihara prof

エッセイスト・コミュニケーション支援。1982年福岡県生。2児を育てるシングルマザー。個人ブログ『手の中で膨らむ』が話題となり執筆活動を本格化。エッセイ『家族無計画』(「cakes」Webマガジン)、『世界は一人の女を受け止められる』(「SOLO」Webマガジン)を好評連載中。

( 執筆:薄井千春 / 撮影:仁田坂淳史 )

薄井千春
出版社とITベンチャー勤務を経て、現在は出版ベンチャーの編集者。旅と読書とラーメンをこよなく愛する。川と田んぼしかない田舎で生まれ育ったので、いろんなもの・コトへの興味がつきない。最近はPCゲームが気になっている。

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