韓国人従業員の賃金や退職金を故意に支給せず海外に逃亡、逮捕された40代の日本人が、巨額の詐欺行為をしていたことが分かった。
ソウル水西警察署は4日未明、高価な外車を買い与えると持ち掛け、巨額の契約金をだまし取ったとして、日本人のA容疑者(41)を詐欺容疑で逮捕したと発表した。
A容疑者は2006年12月から07年7月にかけ、韓国の会社社長の男性(57)に対し、21億ウォン(現在のレートで約2億2300万円、以下同じ)の外車ブガッティ・ベイロンを輸入し引き渡すと持ち掛け、2回にわたって計10億ウォン(約1億600万円)の契約金をだまし取った疑いが持たれている。
巨額の契約金をだまし取り、08年12月に日本へ帰国したA容疑者は、事件から約7年後の先月20日、ソウル市内のホテルで検挙された。
警察はA容疑者を、起訴相当との意見を付し、送検する方針だ。
A容疑者は先月、従業員の賃金や退職金を故意に支給せず、海外に逃亡(勤労基準法違反)の疑いで雇用労働部(省に相当)ソウル東部支庁に逮捕された。
A容疑者は車の販売代金などからなる売上金の大部分を日本の本社に送金するという手口で、韓国で得た資金を国外に流出させ、従業員13人の賃金や退職金約1億3000万ウォン(約1380万円)を支払わなかった疑いが持たれている。
A容疑者の勤労基準法違反容疑については、現在ソウル東部地検が捜査を行っている。