Updated: Tokyo  2015/12/03 19:32  |  New York  2015/12/03 05:32  |  London  2015/12/03 10:32
 

JPモルガンやBOAなど大手米銀持ち株会社8社格下げ-S&P (1)

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    (ブルームバーグ):米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はJPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ(BOA)、シティグループを含む米大手銀行持ち株会社8社の信用格付けを1段階引き下げた。将来の危機発生時に米政府の支援を受ける可能性は低いとの見通しが理由。

2日の発表資料によると、S&Pは先月「クレジット・ウォッチ・ネガティブ」に指定した8社について、長期発行体と上位無担保債、支払い停止条項のない劣後債の格付けを引き下げた。3社の他に対象となったのはウェルズ・ファーゴとゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレー、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)、ステート・ストリート。

S&Pは「米政府が銀行システムに異例の支援を提供する可能性は不確かだと当社は考えており、格付けから政府支援に基づくかさ上げ部分を取り除く」と説明した。S&Pは規制改革の検証に伴い11月2日に「クレジット・ウォッチ・ネガティブ」に指定していた。

米連邦準備制度理事会(FRB)は10月、経営難に陥った際に資本に転換できる債券の保有を大手米銀に義務付ける規則を承認した。これは金融危機の再発防止を目指す規制当局の取り組みの柱。米銀が破綻した場合、株式の価値は全て失われる一方、こうした債券は経営再建後の新銀行の株式に転換される。

S&Pはウェルズ・ファーゴとBNYメロン、ステート・ストリートの長期発行体格付けを「A+」から「A」に、JPモルガンは「A」から「A-」に、シティグループとBOA、ゴールドマン、モルガン・スタンレーは「A-」から「BBB+」にそれぞれ引き下げた。

8社からのコメントは現時点で得られていない。

原題:JPMorgan, BofA, Citigroup Among Eight U.S. Banks Cut by S&P (2)(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:シアトル Noah Buhayar nbuhayar@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Peter Eichenbaum peichenbaum@bloomberg.net

更新日時: 2015/12/03 12:01 JST

 
 
 
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