鈴木友里子、南日慶子
2015年11月26日23時11分
東芝の不正会計問題を調べた第三者委員会の報告書について、弁護士や大学教授らのグループが26日、格付けした結果を発表した。メンバー8人の大半が、東芝に頼まれた内容しか調べなかった調査範囲の狭さを問題視。3人が報告書として「不合格」とした。
格付けをしたのは「第三者委員会報告書格付け委員会」(委員長・久保利英明弁護士)。7月に東芝の第三者委が出した報告書を5段階(A~D、Fは不合格)で評価し、4人がC、1人がD、3人がFをつけた。久保利氏は、東京都内で開いた記者会見で「調査期間が不十分で、調査対象も物足りない。非常に問題点が多い報告書」と語った。
日本弁護士連合会が2010年に定めた第三者委員会の指針では、第三者委は調査対象を自ら判断できるとされる。だが、東芝の第三者委の報告書はこの指針に「準拠した」としつつも、東芝に頼まれた範囲に調査を絞った。これをメンバーの多くが問題視した。
なかでも、米原発事業子会社のウェスチングハウス(WH)を詳しく調べなかった点は、メンバーの多くが「きわめて重要な問題」などと指摘した。WHをめぐっては、今月になって13年、14年3月期に計1156億円の損失が出ていたことが表面化。東京証券取引所から開示基準に触れると指摘されたことを踏まえ、「東芝の企業価値を毀損(きそん)した」(国広正弁護士)と評された。
東芝を監査した新日本監査法人を調査対象から外したことにも、複数のメンバーから疑問の声が出た。ただ、監査法人を調べることで本来の仕事である会計監査が遅れ、「有価証券報告書の提出期限までに(監査法人が)意見を表明できなくなるような事態は本末転倒」(竹内朗弁護士)と理解を示す声もあった。
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