イスタンブール=春日芳晃
2015年11月26日10時59分
トルコ軍は25日、ロシア軍機を撃墜する直前、相手側へ警告した無線の音声とする録音記録を公表した。アナトリア通信によると、撃墜したロシア軍機とみられる国籍不明機に対し、トルコ南東部ディヤルバクルの空軍司令部が英語で「こちらは(国境)警備中のトルコ空軍。あなたはトルコ領空に接近している。直ちに進路を南に変更せよ」と5分間にわたり計10回警告しているという。
また、トルコ軍は同日、ロシア国防省とロシア陸軍のトルコ駐在武官を参謀司令本部に招き、撃墜について意見交換したと発表。トルコ側からは、計10回の警告にもかかわらず領空侵犯されたため、交戦規定を適用して撃墜したと改めて説明したとしている。
一方、撃墜されたロシア軍機に搭乗していた乗員2人のうち、1人は死亡したが、行方不明になっていたもう1人は25日、生存が確認された。この乗員は同日、シリア領内のロシア軍基地でロシアのメディアと会見し、「攻撃前、無線による警告も目に見える形での警告も一切なかった」と述べて、「領空侵犯前の5分間に10回警告した」というトルコ側の主張を全面否定した。(イスタンブール=春日芳晃)
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞国際報道部
PR比べてお得!