潘国連事務総長の訪朝 実現した場合の議題は?

【ソウル、ニューヨーク聯合ニュース】国連のドゥジャリク事務総長報道官が18日(米東部時間)、「潘基文(パン・ギムン)事務総長の北朝鮮・平壌訪問に関する議論が進められている」と述べ、潘氏の訪朝推進を公に認めた。これを受け、訪朝が実現した場合に潘氏が金正恩(キム・ジョンウン)第1書記とどんな議題を話し合うかが関心を集めている。

 過去に訪朝した国連事務総長2人はいずれも当時の北朝鮮最高指導者である金日成(キム・イルソン)主席と会っており、潘氏が平壌に赴いて金第1書記と会わないとは考えにくい。

 北朝鮮問題の専門家らによると、訪朝が実現すれば潘氏は北朝鮮の核問題や人権問題、南北関係などをめぐる国際社会の懸念を伝え、金第1書記の胸中を探るものと予想される。また、どんな形であれ韓国と米国政府の立場を伝えるとみられ、潘氏の「メッセンジャー」としての役割に注目する声もある。

 北朝鮮核問題については6カ国協議への復帰など対話を通じた解決を訴え、人権問題に対しては同問題に関する国連の決議案採択の動きを紹介しながら改善を求め、南北問題については朝鮮半島の緊張緩和に向けた8月の南北合意の履行を促すとみられる。

 韓国・北韓大学院大の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は、潘氏が韓国人であることから、「朝鮮半島の平和・安定に向け、南北、米朝間の対話を通じた問題解決を特に強調するだろう」と見込む。

 また、世宗研究所の洪鉉翼(ホン・ヒョンイク)首席研究委員は「非核化や人権問題の進展・改善が金正恩政権に利すると説得するだろう」と予測し、ソウル大統一平和研究院の張容碩(チャン・ヨンソク)上級研究員も「基本的に非核化や人権問題は言及せずには済ませられない問題」と指摘している。

 潘氏がこれらの議題を取り上げた場合、金第1書記は従来の北朝鮮の立場に沿った主張を展開するとみられる。

 梁茂進教授によると、核問題については「米国の敵視政策が原因」と訴え、朝鮮戦争の休戦協定を平和協定に転換するようあらためて要求すると予想される。

 また、人権問題については「北朝鮮では子どもや女性の人権が十分に保障されているが、米国がダブルスタンダードを適用している」と主張し、南北問題に対しては「自主統一に向け努力する用意があるが、韓国が対話ムードをつくろうとしない」と訴えると見込まれる。

 潘氏が金第1書記と面会した場合の成果をめぐっては専門家の間で意見が分かれるが、一部では、どんな形であれ目に見える成果が示されるとの指摘もある。

 2016年末に任期が終わる潘氏としてはようやく実現させた訪朝であり、また来年5月に朝鮮労働党の党大会を控える金第1書記としても具体的な業績が必要なためだ。

 一方で、北朝鮮の核・ミサイル問題や人権問題は非常にデリケートな事案であり、潘氏と金第1書記が合意に至るのは容易でないため、潘氏の訪朝は「韓国人の国連トップとして北朝鮮を訪れた」という象徴的なイベントにとどまるとの意見も少なくない。

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