【ソウル聯合ニュース】北朝鮮は18日、北東部にある経済特区・羅先経済貿易地帯の総合開発計画を発表した。特区で活動する北朝鮮企業に対する外国資本の投資を許可する方針で、投資対象となる北朝鮮企業と関連事業を公開した。
北朝鮮は同日、対外宣伝用ウェブサイト「ネナラ」(わが国)に羅先経済貿易地帯投資関連法規を掲載し、▼観光地の開発対象▼産業区の開発対象▼国内企業投資対象▼投資項目▼税金政策▼投資政策▼起業手続き――の7分野の具体的な計画を明らかにした。
同特区に関し、投資政策、税金など一部の関連規定が発表されたことはあるが、観光や物流などを含む総合的な開発計画が発表されたのは今回が初めて。
総合開発計画によると、特区内の新海国際会議地区をはじめ観光地区、植物園、海水浴場、体育観光地など10カ所が観光地として開発される。
観光地の開発が含まれたのは、経済、貿易だけでなくMICE(国際会議、報奨旅行、展示会などの総称)産業の中心地とする意志がうかがえる。
産業区の開発対象は、羅津港物流産業区、新興軽工業区、安和・東明開発区、安住国際商業区、寛谷工業区など9カ所。特に、羅津港物流産業区は韓国、北朝鮮、ロシアの物流協力事業で、韓国政府も力を入れている「羅津・ハサンプロジェクト」とも関連があり、注目されている。
北朝鮮はまた、羅先総合食料工場、羅津栄誉軍人日用品工場、羅津飲料工場、先峰温室農場、先峰被服工場、南山ホテルの再建・拡張など、八つの企業またはプロジェクトについて、合弁などの形で海外からの投資を受けると発表した。
このように北朝鮮が外資に門戸を開く企業の名簿を公開したのは、事実上の「公開セール」とみることができるというのが専門家らの分析だ。
さらに、特区で活動する外資に対し自由な経営活動と利益を保障する「資本主義的市場経済」の中核要素を適用することを決めたのは、「一国二制度」をとる香港をモデルに開発していくという意志の表れであるとともに、本格的な「開放実験」に乗り出したことを対外的に知らせるものだという指摘も出ている。
北朝鮮は投資政策分野において、投資家は経済貿易地帯に持ち込んだ財産や土地代について、合法的に取得した財産は制限なく経済貿易地帯の外に持ち出すことができ、企業は経済貿易地帯における経営および管理秩序と生産計画、販売計画、財務計画を立てる権利、採用、生活費基準や支払い方式、生産物の価格、利益の分配方式を独自に決める権利を有すると明示した。
これは外国人投資家に対し、所得制限なしの送金を保障し、独自の経営を認めるという意味に受け取れる。
併せて、北朝鮮は同特区内の税金を取引税、営業税、企業所得税、個人所得税、地方税、財産税、相続税などに規定し、具体的な税率と優遇策を提示した。
北朝鮮は来年5月に36年ぶりに朝鮮労働党の党大会を開催する。党大会が開かれるのは金正恩(キム・ジョンウン)体制では初めてで、目に見える成果を提示するため、同特区の設置から24年になる集大成として総合開発計画を確定・公開したという見方も出ている。
韓国の民間シンクタンク、IBK企業銀行経済研究所のチョ・ボンヒョン首席研究委員は、北朝鮮はこれまで同特区に関する計画を出していたが、今回は投資家が気にかける具体的な内容が初めて公開されたと指摘。その上で、「観光地開発、国内企業投資対象名簿の発表などは特に驚くべき内容」と話した。
韓国・北韓大学院大学のイム・ウルチュル教授は「北の企業が外資誘致により羅先経済貿易地帯に進出するのは画期的」とした上で、「北の経済が何十年ぶりかでうまく進んでいることを示す重要なポイント」と指摘した。
北朝鮮は1991年に北東アジアの国際的な貿易・金融・観光基地として建設するという目標の下、羅先地区を自由経済貿易地帯に指定したが、投資誘致に失敗し、事業は長期にわたり足踏み状態が続いていた。