【社説】韓国人に「反韓感情」を植え付ける親日辞典に税金を投入するな 

 ソウル市教育庁(教育委員会に相当)は8日「来月からソウル市内の500以上の中学、高校に『親日人名辞典』を配布する」と発表した。ソウル市議会は昨年末、2015年予算にこの辞典の配布名目で1億7550万ウォン(現在のレートで約1900万円、以下同じ)を配分したが、父兄や保守団体などの反発により、現在執行は先送りされている。

 「親日人名辞典」は韓半島(朝鮮半島)がかつて日本の支配を受けていた時代、日本に協力したとして、左翼系の民族問題研究所が一方的に「親日」とレッテル貼りした4389人について、その行跡などを紹介するため同研究所が2009年に発行した人名辞典で、発行には金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が8億ウォン(約8500万円)の予算を支援している。ちなみに光復(日本による植民地支配からの解放)直後、反民族行為特別調査委員会は688人を親日としたが、それに比べてこの時点に収録された人物の数は圧倒的に多く、また親日と判断する際の基準も非常にあいまいなため、その客観性や政治的意図を疑問視する声は今も相次いでいる。具体的には張勉(チャン・ミョン)元首相や朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領など国家元首クラスの人物に加え、韓国の国歌を作曲した安益泰(アン・イクテ)氏を含めたことも大きな問題となった。

 民族問題研究所は3年前、大韓民国の正統性を否定するため「百年戦争」という動画を作成した。この動画は韓国の現代史を「親日・独裁・分断・守旧勢力」と「自主・民衆・統一・民主勢力」の戦争だったとする「反大韓民国史観」の考えに基づいて作成されたものだ。民族問題研究所は李承晩(イ・スンマン)元大統領を「ハワイアン・ギャングスター」などと呼び、さらに「46歳の時に22歳の女子大生と不適切な性関係を結んだ」などと主張しているが、これが事実でなかったことはすでに明らかになっている。また研究所は李承晩元大統領を批判するため、パソコンで関係する写真を加工していたことも分かった。

 このような団体が恣意(しい)的に作り上げた親日人名辞典を教育現場に配布した場合、教育の中立性を侵害するのはもちろん、若い世代に反大韓民国感情を植え付けるのは火を見るよりも明らかだ。このような時代錯誤にとらわれた団体を国民の税金で維持し、その事業を後押しするなど話にならない。父兄や市民団体が先頭に立って彼らの動きを封じ込めねばならない。

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