根は深かった−。巨人は9日、野球賭博に関与した問題で福田聡志(32)、笠原将生(24)、松本竜也(22)の3投手を契約解除とする方針を発表した。また、原沢敦球団専務取締役代表(59)は引責辞任。3投手を含めた複数の選手が数年前から高校野球を賭けの対象にし、賭けマージャン、賭けトランプなども恒常化していたことを明らかにした。賭けは、川崎市のジャイアンツ球場でも行われており、球団は今後の再発防止に全力を挙げる。
巨人にはびこる賭博の根は、途方もなく深かった。一般客が立ち入れない「裏カジノ」で賭博をしていた福田、笠原、松本竜は論外だが、若手の育成の場であり、1軍選手も使用するジャイアンツ球場でも、賭博が堂々と行われていた。
「巨人軍は球団所属の選手3名については、球団として契約解除という大変、重い処分をする方針を決めました」
午後6時。東京・大手町の球団事務所で山岸球団総務本部長・コンプライアンス担当らが会見を開き、野球賭博に関与した福田、笠原、松本竜を契約解除とする方針を発表した。10日にも行われる日本野球機構(NPB)の調査委員会の最終報告とコミッショナーの裁定を待ち、正式に解雇が決まる。野球賭博による契約解除となれば、1969年に西鉄(現西武)の投手による敗退行為(八百長行為)に端を発した「黒い霧事件」以来となる。
球団は10月5日、夏の甲子園の複数試合、巨人戦を含むプロ野球の約10試合、米大リーグ約10試合で、福田が野球賭博に関与していたことを公表した。その後、球団は全選手、コーチ、職員計276人に聞き取り調査。そこで判明したのは、賭博行為がまるでゲームのように、チーム内に蔓延(まんえん)していた事実だった。
笠原は昨年4月、裏カジノに出入りした件で球団から厳重注意と罰金の処分を受けた。その後も福田、松本竜と出入りを続けていた。3人を含む約10人は、賭けマージャンを頻繁に行っていた。
2軍本拠地のジャイアンツ球場では、練習終了後のロッカールームで「大富豪」「ポーカー」などのトランプゲームが行われ、選手11人が1回1万円を賭けていた。1軍を目指して練習に励み、その姿にファンが声援を送る球場で、賭博に興じていたのだ。
さらに数年前から、夏の甲子園大会で一口5000円−1万円を参加費として出場校の“くじ”を引いて、賞金を分配していた。自らが高校時代に目標とした晴れ舞台も、賭けの対象でしかなかった。福田ら3人を除く選手名は非公表とされたが、関与した全員が厳重注意処分を受けた。
「紳士たれ」をモットーとする球団で、賭博が恒常化していた。球団は、選手の指導、研修などを推進する「紀律委員会」の設置や禁止行為の制定などの再発防止策を発表し、原沢球団代表の引責辞任を公表した。
10月の発覚以降、ドラフト会議、日本シリーズなどのイベントが続き、現在は新たな国際大会「プレミア12」が開催中だ。巨人はそれらすべてに水を差した。失った信頼を取り戻すのは容易ではない。
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