ソウル市が先月28日に新しい愛称「I.SEOUL.U」を発表したことを受け、インターネット上ではこれに対するさまざまな風刺が広まっている。
ソウル市が「ソウル」という固有名詞を動詞として使っていることを皮肉り、他地域の名称を動詞とするものが最も多い。たとえばソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)には「I Incheon(仁川) You」という言葉が広まっているが、その意味は「お前を借金の山の上に座らせてやる」というもの。仁川市が巨額の負債に苦しんでいる現状を風刺しているのだ。さらに「It’s Daegu(大邱)」も広まっているが、これは「あまりにも暑い」という意味で、大邱がほかの地方に比べて平均気温が高いことから来ている。さらに「I.SEOUL.U」についても「私はお前の伝貰(チョンセ=高額の保証金を預ければ、その運用益で家賃負担が不要となる韓国独特の賃貸制度)の保証金を引き上げる」「私はお前を地下鉄地獄に閉じ込めてやる」といった新たな意味や解釈も広まっている。
映画『96時間/レクイエム』に登場する有名なせりふのパロディーも人気を集めている。主人公が自分の娘を拉致した犯人に電話をかけて言う「お前を必ず見つけ出して殺してやる」を「お前を必ず見つけ出してソウルしてやる」とするものだ。ちなみにソウル市は、これらの風刺に必ずしも気分を害してはいないようだ。同市の関係者は「ネットで話題になれば、ソウル市の新しい愛称も早く定着するだろう」と期待を示している。