前のブログでもちらっと紹介しましたが、
片野ゆかさんの『ゼロ! 熊本市動物愛護センター 10年の闘い』
という本を読了しました。
熊本市の動物の殺処分をゼロにするために、
どういう方々が、何を行ってきたかということを、
実話をもとに書かれています。
というか、ほぼ実話でしょうか。
もちろん著者が目指しているものも、動物の殺処分ゼロだと思います。
そのために出来ることをあとがきで3つ提言しておられますので、
そちらを紹介したいと思います。
①安易に飼わない、増やさない
②飼ったら最後まで世話をする
③迷子札をつける
①と②は私にとって当然のことです。
一つだけアナウンスしたいことは、
平成25年に動物の愛護及び管理に関する法律が一部改正されており、
『所有者の責務に、終生飼養や適正な繁殖に係る努力義務』が加えられております。
その法律の運用方法もまだまだなのかなという印象を受けますが、
大きな一歩だと前向きにとらえたいです。
興味のある方は、こちらをご覧ください。(環境省のhpに飛びます。)
最後に、私の盲点だった③迷子札をつけるです。
私も室内で犬を飼っていましたが、迷子札は付けていませんでした。
こんなのを首輪につけるだけです。
最低限、ペットの名前と飼い主の電話番号を記入していればいいでしょうか。
値段も1000円程度です。
または、ペット用マイクロチップというものもあります。
マイクロチップは、直径2㎜、長さ約8~12㎜の円筒形の電子標識器具で、内部はIC、コンデンサ、電極コイルからなり、外側は生体適合ガラスで覆われています。
それぞれのチップには、世界で唯一の15桁の数字(番号)が記録されており、この番号を専用のリーダー(読取器)で読み取ることができます。
動物の安全で確実な個体識別(身元証明)の方法として、ヨーロッパやアメリカをはじめ、世界中で広く使われています
一度体内に埋め込むと脱落したり消失したりすることはほとんどないとのことです。
こちらも数千円程度で、処置可能ということです。
なぜ、これらを勧めるのかというと、
ペットは何もしゃべれないからです。
また、一般に信じられている帰巣本能も万能ではなく、
雷や花火等に驚いてパニックのまま逃げ出してしまい帰れなくなることもあります。
これがペット側の問題。
そして、飼い主側の問題はペットが行方不明になった場合、
どうしてよいかわからないことです。
連絡先は、警察?保健所?
確認すべき情報は、無数にある迷子動物確認掲示板?twitter?
飼っているペットの情報を電話だけで正確に伝えることができますか?
貼り紙はどこに貼る?
そうこうしているうちに月日は流れます。
皆さまの自治対の保健所でのペットの管理日数(=殺処分までの日数)をご存じでしょうか?
今回紹介した本の熊本動物愛護センターでは、最初はわずか5日前後でした。
そんな短い期間内に愛犬・愛猫を発見できますか?
これらの問題を非常に解決しやすくするのが、迷子札やマイクロチップだと思います。
なので、皆様の周りに迷子札をつけてないペットを発見されましたら、
是非、迷子札をつけようという啓蒙活動を行っていただければと思います。
そして、私の現在の目標は、
迷子札またはマイクロチップを義務化すると法律に明文化させることです。
なので私がこれからすべきことは、
迷子札をつけよう活動と法律の勉強になりました。
読んで良かったと思う本です。
本書には、熊本市動物愛護センターに勤務する方々以外にも、
獣医師やドッグトレーナー、ペットトリマー等様々な立場の方が登場します。
動物愛護の色々なアプローチの方法を教えてくれるという点でも
本書は非常に魅力的だと思います。
ペットに関わる方々は、是非ご一読頂ければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。