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 米国のジョージ・H・W・ブッシュ元大統領(91)が、近く発売される伝記「運命と権力」の中で、息子が大統領だった時代の側近らを酷評した。当時副大統領だったチェイニー氏を「頑固者」と呼び、「中東で武力行使をしたがっていた前のめりの連中に従っていた」と批判した。

 ブッシュ元大統領は、チェイニー氏を国防長官に起用したが、息子のブッシュ前大統領(69)の政権での同氏の振る舞いを「なぜ強硬路線になったのかは分からない。私の知るチェイニー氏とは全く違った」と述懐。ホワイトハウスに「独自の帝国を築いた」とその増長ぶりを指摘し、それを許した息子にも「大きな誤り」があったと苦言を呈した。

 ブッシュ前政権でチェイニー氏と共にイラク戦争を主導した当時のラムズフェルド国防長官についても「傲慢(ごうまん)で謙虚さに欠ける」と痛烈に批判。「大統領を傷つけた」とも述べた。

 これに対し、息子のブッシュ前大統領は5日、「チェイニー氏とラムズフェルド氏と共に仕事ができたことを誇りに思う」とのコメントを発表した。(ワシントン=佐藤武嗣)