[PR]

 白紙撤回された新国立競技場の旧建設計画について、日本スポーツ振興センター(JSC)が昨年、契約書に河野一郎理事長(当時)の記名押印がないまま約25億7千万円の設計契約を業者と結んでいたことが会計検査院の調べで分かった。押印は約1カ月後で、検査院は会計規則に違反していたと指摘した。

 問題があったのは、工事に必要な図面を作る実施設計の契約。JSCは2014年8月20日、日建設計など4社からなる共同体と約25億7千万円の契約を結んだ。だが、検査院が複数の契約関係の資料を調べたところ、設計業務は8月20日から始まっていたが、実際に契約書に記名押印がされたのは9月25日だった。

 JSCは検査院に「細部を詰めてから契約を結ぶ必要があったが、工期を間に合わせるため事業化を先行してしまった」と説明したという。新国立競技場の建設工事は当初、15年10月着工、19年3月完成を目指し、実施設計は14年4月からの1年間を予定していたが、大幅に遅れていた。