星賀亨弘
2015年11月6日16時25分
昨年5月に放送されたNHK「クローズアップ現代」の「出家詐欺」報道で過剰演出があった問題で、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は6日、「重大な放送倫理違反があった」とする意見書を発表した。NHKが行った検証についても、「取材・制作過程についての放送倫理の観点からの検証が不十分であるとの印象をぬぐえなかった」と指摘した。
意見書は一方で、NHKが自主的に再発防止策を検討していたにもかかわらず総務相が厳重注意したことを「放送法が保障する『自律』を侵害する行為」と批判。自民党情報通信戦略調査会がNHKの幹部を呼び番組について説明させたことも「放送の自由とこれを支える自律に対する政権党による圧力そのものであるから、厳しく非難されるべきである」とした。(星賀亨弘)
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