Updated: Tokyo  2015/11/06 14:03  |  New York  2015/11/06 00:03  |  London  2015/11/06 05:03
 

FOMCは12月利上げ決行へ、雇用者増が予想通りなら-エコノミスト

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    (ブルームバーグ):6日に発表される10月米雇用統計では18万人の雇用者増が予想されているが、これに近い数字が平均値となれば、米連邦公開市場委員会(FOMC)は12月会合で2006年以降で初となる政策金利引き上げ計画を実行に移す-。そう予測するフェッドウオッチャーは少なくない。

JPモルガン・セキュリティーズのチーフエコノミスト、ブルース・キャスマン氏は年末までの雇用者増は月17万5000人程度だと予測し、12月会合での利上げはあるとみている。12月15-16日開催の次回FOMCまでに、10月と11月の2カ月分の米雇用統計が発表される。

エバーコアISIのクリシュナ・グハ副会長(ワシントン在勤)も4日付のリポートで、10月の雇用者増が17万5000人を超えれば利上げが支持されると指摘。その一方で、これを著しく下回る数字となれば年内利上げ見通しが怪しくなるとして、15万から17万5000人のレンジはFOMCにとって「グレーゾーン」になるだろうと分析した。

シカゴの金利先物市場に織り込まれている12月利上げの確率が60%近くに上昇。この確率の計算は実効フェデラルファンド(FF)金利が初回利上げ後に平均0.375%になるという想定に基づく。確率が上昇したきっかけは、4日のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長による議会証言。同議長は米経済は「順調」と評価した。

FOMCは10月会合後の声明で、12月会合で利上げの是非を検討する考えを表明し、決定を左右する要因の一つに「労働市場の一層の改善」を挙げた。FF金利誘導目標は2008年以降、0-0.25%で維持されている。

雇用市場の十分な改善について、FOMCは具体的に説明していないが、フィッシャーFRB副議長は10月11日の講演で、最近の雇用統計の数字を「失望を誘う内容だった」と表現している。

8-9月の雇用者増は月間平均13万9000人で、今年上半期の21万3000人ペースを大きく下回っている。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値では、6日に明らかになる10月の雇用者増は18万人程度とされている。

バークレイズ・キャピタルの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・ゲーペン氏(ニューヨーク在勤)は8月から12月までの月間雇用者増を平均15万人とみており、利上げは来年3月まで先送りされると予想する。雇用が抑えられている理由として、8月下旬のボラティリティ(変動性)急上昇を招いた世界経済の先行き不透明感を挙げた。

「労働市場の一時的な軟調を乗り切らなくてはならない」とゲーペン氏。「利上げという課題はますます難しくなる」と述べた。

企業利益の軟調も雇用を圧迫している。S&P500種株価指数の構成企業は2009年以降で初めて、2四半期連続での減益決算が予想されている。ブルームバーグがまとめたデータによると、7-9月期は3.9%減益の見通し。4-6月期は1.7%の減益だった。

国外での売上高減少を受け、キャタピラーや3Mなどの鉱工業大手で雇用がカットされている。キャタピラーの7-9月(第3四半期)決算は減益となり、同社は回復の兆しはまだ見えないとの認識を示した。

JPモルガンのキャスマン氏は「企業は後退を余儀なくされていると感じているようだ」と指摘。利益率への下押し圧力は雇用の伸びを「冷やす」ものの、「深刻な後退」にはならないため、影響は大きくないだろうと述べた。

原題:Fed May Proceed With December Hike If Payrolls Rise as Projected(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Shobhana Chandra schandra1@bloomberg.net;ワシントン Rich Miller rmiller28@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Carlos Torres ctorres2@bloomberg.net

更新日時: 2015/11/06 07:31 JST

 
 
 
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