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象牙の密輸ルート “関係者”が実態証言11月6日 8時04分
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密猟された象牙がアフリカから中国に運ばれる際の経由地とされる香港で、密輸組織の一員という人物がNHKの取材に応じ、独裁政権が続くジンバブエから象牙を香港に郵送するなど、密輸の実態を証言しました。
香港には、象牙を販売する店が70余り、象牙製品はおよそ3万点あるとされますが、象牙の国際取り引きはワシントン条約で原則、禁止されているため、製品は香港の中だけで売買されていることになっています。
しかし、野生動物の保護に取り組む国際NGOはこのほど調査結果を発表し、香港の一部の店では、条約が発効した1990年よりも前に輸入された合法的な象牙を販売していると見せかけ、実際には密輸した違法な象牙を売っていると指摘しています。
こうしたなか、密輸組織の一員という男がNHKのインタビューに応じ、「象牙はジンバブエからほぼ1日1箱の頻度で香港に郵送されている」と証言しました。独裁政権が続くアフリカ南部のジンバブエは、国際的な監視が行き届かないため、密猟された象牙の供給源になっていると言います。
香港に送る理由については、「香港は中国本土に比べて検査が緩く、1キロ前後に小分けにして何重にも包装紙に包んで送れば見破られることはほとんどない」としています。
また、香港に到着した象牙は、密輸組織に雇われた「運び屋」が、他の荷物に紛れ込ませ、観光客を装って中国本土へ運び込むということです。この際、事前に中国側の税関職員に賄賂を渡して買収し、その職員がいる時間を見計らって一気に通過するということです。
男は「1回の報酬は500元から600元余り(日本円で1万円余り)で、中国本土の人にとって高収入だ」と話し、象牙の密輸が巧妙な手口で今も続いている実態が明らかになりました。
しかし、野生動物の保護に取り組む国際NGOはこのほど調査結果を発表し、香港の一部の店では、条約が発効した1990年よりも前に輸入された合法的な象牙を販売していると見せかけ、実際には密輸した違法な象牙を売っていると指摘しています。
こうしたなか、密輸組織の一員という男がNHKのインタビューに応じ、「象牙はジンバブエからほぼ1日1箱の頻度で香港に郵送されている」と証言しました。独裁政権が続くアフリカ南部のジンバブエは、国際的な監視が行き届かないため、密猟された象牙の供給源になっていると言います。
香港に送る理由については、「香港は中国本土に比べて検査が緩く、1キロ前後に小分けにして何重にも包装紙に包んで送れば見破られることはほとんどない」としています。
また、香港に到着した象牙は、密輸組織に雇われた「運び屋」が、他の荷物に紛れ込ませ、観光客を装って中国本土へ運び込むということです。この際、事前に中国側の税関職員に賄賂を渡して買収し、その職員がいる時間を見計らって一気に通過するということです。
男は「1回の報酬は500元から600元余り(日本円で1万円余り)で、中国本土の人にとって高収入だ」と話し、象牙の密輸が巧妙な手口で今も続いている実態が明らかになりました。