Updated: Tokyo  2015/11/06 09:04  |  New York  2015/11/05 19:04  |  London  2015/11/06 00:04
 

米国債:10年債利回り4.5%回復は11年先とメットライフ予測 (1)

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    (ブルームバーグ):5日の米国債は下落。米生命保険最大手のメットライフによると、10年債利回りが長期的な平均水準に戻るには10年を超える時間を要する見通しだ。

メットライフのスティーブ・カンダリアン最高経営責任者(CEO)は5日、第3四半期決算に関するアナリストとの電話会議で、10年債利回りが4.5%の「平常」水準に戻るにはあと11年かかると述べた。ブルームバーグがまとめたデータによると、これまでの四半世紀でみた指標10年債の利回りは約4.7%となっている。

メットライフは従来、3年で4.5%利回りに戻ると予想していた。同社以外にも低利回りが長期化するとみている市場参加者は少なくない。米金融当局が12月に約10年ぶりとなる利上げを決定する可能性があるにもかかわらず、10年債利回りは年末までに2.3%への上昇にとどまるとみられている。年初の予想では3.06%が見込まれていた。

メットライフのジョン・ヘレ最高財務責任者(CFO)は「世界の景気回復が楽観されていた数年前と今年を比べると、目先の経済、および予測可能な将来の成長はかなり減速するとみられている」と述べ、「こうした理由から米国債利回りはより長い傾斜軌道をたどるとみている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して2.23%。同年債(表面利率2%、償還期限2025年8月)価格は2/32下げて97 31/32。

RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、エリック・バーグ氏はメットライフ幹部との電話会議で、10年債の見通しは「著しい変化で驚いた」と述べた。

保険会社は顧客から集めた資金の大半を債券に投資し、定期的にリターンの長期見通しを見直す。カンダリアンCEOは予想よりも低い金利を考慮した年間見通しに基づき、第3四半期利益が「1億8000万ドル未満」押し下げられたことを明らかにした。

原題:Treasuries Paying 4.5% Are More Than a Decade Away, MetLife Says(抜粋)

Ownership of the U.S. debt: DEBT

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Susanne Walker Barton swalker33@bloomberg.net;ニューヨーク Sonali Basak sbasak7@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Boris Korby bkorby1@bloomberg.net; Dan Kraut dkraut2@bloomberg.net Katherine Chiglinsky

更新日時: 2015/11/06 07:42 JST

 
 
 
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