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 自動車部品大手タカタ製のエアバッグの不具合をめぐる問題で、米高速道路交通安全局(NHTSA)は3日、リコール(回収・無償修理)につながった欠陥の報告を怠ったなどとして、タカタに対して最大2億ドル(約242億円)の民事制裁金を科すと発表した。米運輸当局による制裁金としては史上最高額となる。

 タカタは7千万ドル(約85億円)の制裁金を現金で支払うことでNHTSAと合意。問題視されたエアバッグの部品を段階的になくすなどの対応を怠った場合、さらに最大で1億3千万ドル(約157億円)の制裁金を支払う。

 NHTSAは、エアバッグを膨らませるガス発生剤の素材に「硝酸アンモニウム」を使ったエアバッグ部品について「長期的な性能に自信が持てない」と指摘。この素材を使ったエアバッグの生産を、2018年末までに段階的にやめるよう命じた。

 当局は、タカタが欠陥を見つけた際、法律で定められた5日以内の当局への報告を怠ったとも指摘した。タカタが当局や顧客に提供した情報が「選択的、不十分、不正確だった」としており、タカタ側も認めた。

 また、NHTSAは、タカタや自動車メーカーにリコールの迅速化も要求。高い温度や湿度に長期間さらされるなど、破裂の危険性が高いエアバッグ部品を17年末までに修理するよう求めた。当局によると、米国でリコール対象となるのは、自動車メーカー12社の約1900万台に搭載されたエアバッグ部品2300万個で、19年末までにすべて修理することも求めた。先月時点で、交換が完了したのは全米のリコール対象の2割程度にとどまる。(ワシントン=五十嵐大介)

■米運輸当局の判断のポイント

・最大2億ドル(約242億円)の民事制裁金。タカタは7千万ドル(約85億円)を現金で支払い、安全対策を怠れば、さらに最大1億3千万ドル(約157億円)を払う。

・エアバッグを膨らませるための薬品「硝酸アンモニウム」を使ったエアバッグ部品の製造を、2018年末までに段階的に廃止するようタカタに命じる。

・タカタと自動車メーカーに対し、リコールの迅速化を進め、破裂の危険性が高いエアバッグ部品は17年末までに修理を終えるよう指示。