再婚禁止期間:女性側「100日あれば十分」 最高裁
毎日新聞 2015年11月04日 16時18分(最終更新 11月04日 16時19分)
◇民法規定巡り違憲訴訟 大法廷弁論 年内にも憲法判断
女性だけに離婚後6カ月間の再婚禁止期間を設けた民法の規定は法の下の平等を定めた憲法に反するかが争われた訴訟の上告審で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は4日午前、当事者の主張を聞く弁論を開いた。午後には夫婦別姓を認めない規定を巡る訴訟の弁論も開かれる。違憲性を巡って長く議論が続いてきた両規定について、大法廷は年内にも憲法判断を示すとみられる。
弁論が開かれた訴訟の原告は、前夫の暴力が原因で離婚した岡山県の女性。再婚禁止期間があるため再婚が遅れ、精神的苦痛を受けたとして国に165万円の賠償を求めたが、1、2審で敗訴して上告した。
再婚禁止期間の規定は、父子関係を早期に確定するために設けられた。法相の諮問機関・法制審議会が1996年、期間を100日に短縮するよう答申したが、法改正には至っていない。
弁論で女性側は「再婚禁止期間は100日あれば十分。規定は必要以上に人権を制約している」と主張。「国会による違法な権利侵害があったことは明白。性別による差別は厳格に審査されなければならず、新しい判断が求められている」と訴えた。
一方、国側は「父子を巡る紛争の発生を未然に防ぐことが規定の趣旨」と反論。「再婚禁止期間が100日を超えて6カ月になっているのは、前夫との間の妊娠の有無が一般の人にも分かるようになるまで再婚を待つのが相当とされたからだ。通常の社会生活を営む多くの国民にとって、現在も規定の合理性が失われたとはいえない」と述べ、上告を棄却するよう求めた。
最高裁は95年、女性の再婚禁止期間を巡る同種訴訟の判決で、憲法判断を示さずに原告側の上告を棄却している。【山本将克】