Updated: Tokyo  2015/11/04 18:12  |  New York  2015/11/04 04:12  |  London  2015/11/04 09:12
 

レクサス、中国ではブランド確立が優先課題-現地生産よりも

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    (ブルームバーグ):トヨタ自動車の高級ブランド「レクサス」では世界最大の自動車市場の中国で、現地生産の開始ではなくブランドの確立のほうが優先課題とみている。

レクサス・インターナショナルの山本卓エグゼクティブ・バイス・プレジデントは10月28日、現地生産について「現状で中国生産に踏み切るのはリスクがある」と述べた。中国ではレクサスブランドが確立しておらず、むしろ「メイド・イン・ジャパン品質」が一種のブランドととらえられている側面があるという。

山本氏は「ブランド力が高まっていけば、中国産レクサスとしても認められるかもしれない」と述べながらも、独自のブランドイメージを確立して現地生産に踏み切るまでには「何十年後」を見据えた活動が必要になるという見方を示した。

中国ではドイツ勢のBMWが高級セダンの3シリーズや5シリーズを、メルセデス・ベンツが上級車種のEクラスなどを現地生産している。一方、レクサスは日本からの全量輸出のため最低25%の自動車輸入関税を支払っており、価格面で不利になっている。

自動車情報を掲載するウエブサイト「オートホーム」によると、レクサスISの価格は約36.9万元(約700万円)で、同様のカテゴリーにあるBMW3シリーズや、独アウディのA4に比べ30%以上も割高になっている。ISの日本国内の価格は税込みで479万3000円から627万8000円。

レクサスは昨年、中国で前年比4%増の7万6000台を販売。今年も新型車NXの好調などで販売は増えている。トヨタはレクサス生産を厳重な品質管理のもと、ほぼ国内工場に集中させており、海外生産はカナダ工場と米ケンタッキー工場の2カ所だけ。トヨタ中国投資有限会社社長だった大西弘致氏は13年、中国はレクサス販売で米国に次ぎ2番目に大きな市場で、現地生産を検討していると語っていた。

中国生産の品質については、欧州メーカーの現地生産拡大などともに向上してきている。調査会社のJDパワーが公表したリポートによると、中国では昨年10月から今年6月までに購入された新車100台当たりの不具合指摘件数は105だった。2010年の168件より減少している。また、今年の米国での同調査結果の112件よりも少ない。

JDパワー・アンド・アソシエイツのアジア・パシフィック自動車業界のアナリスト、ジェフ・ブロデリック氏は「必ずしも中国車の品質がより良いというわけでないが、中国車の競争力を表している」と電子メールでコメントした。生産現場の工員がより経験を積み、オートメーションがより進み、品質管理工程がより規格化されて、中国製の車は品質の改善が進んだと指摘した。

安売りに追従しない

中国市場では経済の減速や、欧州メーカーの生産能力が過剰となっていることなどから、高級車の値下げが進んでいる。山本氏は、欧州メーカーは現地設備の固定費負担問題で一定量の生産・販売を継続する必要があり値下げに踏み切っているが、レクサスは日本で生産を「コントロールすることで値下げをしなくても済む」と述べ、「安売りのトレンドには追従しない」方針を示した。同時に、低価格化が進む中での販売は「難しい側面はある」と語った。

レクサスの昨年の世界販売は前年比11%増の58万3000台。うち米国が同14%増の31万台、日本は同5%減の4万4000台。

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記事に関する記者への問い合わせ先:東京 萩原ゆき yhagiwara1@bloomberg.net;東京 Craig Trudell ctrudell1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Chua Kong Ho kchua6@bloomberg.net 浅井秀樹, 岡田雄至

更新日時: 2015/11/04 06:00 JST

 
 
 
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