[PR]

 国土交通省は、タクシーの初乗りの距離を縮めて運賃を安くすることを業界に促す。近距離でも気軽に乗れるようにすることで、タクシー利用者の減少に歯止めをかける狙いだ。来年度には効果を試す実験も予定しているが、業界側には客当たりの単価が下がることを心配する声もある。

 実験は、業界の足並みがそろう地域を選んで行う。基本的な料金体系は据え置いた上で、初乗りの距離と料金を半分程度にする方向。例えば東京都23区内なら、今は「2キロ730円」という初乗り運賃を「0・88キロ370円」などにする。初乗り後の料金加算ペースは同じで、2キロ以上乗れば同料金になる。利用者にしくみを説明する宣伝費の補助も検討する。実施地域など詳細は、有識者会議で来年6月をめどに決める。

 ピークの1990年代前半に2兆7千億円を超えていた全国のタクシーの売上高は、12年度には1兆7千億円余りに減った。国交省は、新規参入の規制を厳しくするなどして車両数を減らそうとしているが、1台当たりの売上高もあまり改善していない。