【コラム】韓日スポーツ交流の相乗効果

 普段はあまり感情を外に出さないとされる日本人が、韓国に負けたら非常に悔しがり、激怒するのを見たのは1997年秋のことだった。東京で行われたフランスW杯最終予選で、勝つと思われていた試合を韓国に逆転負けに持ち込まれた翌日、「加茂監督は切腹しろ」などの文字が拳の大きさほどに印刷されたスポーツ紙が朝の街に並んだ。だが、ソウル・蚕室運動場で行われた試合に韓国が掲げた「一緒にフランスに行こう」という英語のプラカードに多くの日本人が感激した。

 国交正常化50周年を迎えた今年、普通の状況ならサッカー韓日戦が行われていただろう。伝統の点でも関心の点でもこれほどのスポーツ・イベントはなかったと思う。サッカー協会のある人物が言った「万一、韓国や日本のスタジアムで旭日旗や独島(日本名:竹島)に関する問題が発生したら、数万人の観衆の間で何が起こるでしょうか」という言葉を思い出した。政治的対立によりスポーツを通じた交流でさえ慎重を期すようにさせるこの息詰まるような現実の中で、400年前の交流の象徴だった朝鮮通信使の通り道を両国の若者たちが自転車で走り、再び親善と友情の光を照らしている。

 海外在住の韓国系としては初めて大韓ゴルフ協会の理事に今年なった、パチンコ店経営などを手がけるYAMAZENグループの崔鐘太(チェ・ジョンテ)会長に会ったところ、うれしい知らせを聞いた。韓国と日本のゴルフ協会が心を一つにして、鳥取県の大山ゴルフクラブで11月中旬にゴルフの韓日チーム対抗親善試合を開くというものだ。国交正常化50周年を記念する行事の一つだという。大会が開催される場所は、「竹島の日」(2月22日)で毎年両国に摩擦を生じさせている島根県のすぐ隣だ。友情のショットに期待したい。

スポーツ部=閔鶴洙(ミン・ハクス)次長
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