フラッシュメモリの製造で米SanDiskとパートナー関係にある東芝は、競合の半導体メーカーである米Micron Technologyよりも、ハードディスクドライブ(HDD)メーカーの米Western DigitalによるSanDisk買収を承認する可能性が高い――。アナリストらはそう指摘する。
Bloombergは13日、MicronとWestern DigitalがSanDiskの買収の可能性について協議中だと報じた。
半導体メモリ業界では、供給過剰と中国からの安価な製品が価格下落を招いており、ここ何カ月かは、差し迫った問題として業界の整理統合をめぐる様々な臆測が飛び交っていた。
どちらの買収提案を受け入れるにせよ、SanDiskには東芝の同意が必要となる。SanDiskはフラッシュメモリの製造工場を東芝と共同で運営しており、両社の合弁会社は重要な知的財産権を共有している。
Micronは半導体製造のための自社工場を所有しているため、同社がSanDiskを買収すれば、東芝の取引は大幅に縮小する可能性がある。さらにMicronはNANDフラッシュメモリ市場での存在感を強めており、SanDiskと合併すれば、東芝にとっては競争が一気に激化することになる。
NANDフラッシュメモリチップはSSD(Solid State Drive)にも使われる。SSDは、Western Digitalの大黒柱である従来型HDDよりも高速で信頼性が高いのが特徴だ。SSDは、クラウドコンピューティング、データセンター、スマートフォン、ノートPCなどに使われている。
「Micronにしてみれば、ライバルの2社を一度に排除できる」とCowen and Companyのアナリスト、ティモシー・アルクリ氏は指摘する。
「SanDiskを東芝の合弁会社から離脱させられれば、NAND市場から東芝を追い出し、SanDiskも追い出すことができる。そうなれば、Micronは韓国Samsungに次ぐナンバー2だ」と同氏。
MicronとWestern Digitalはコメントを断っている。東芝とSanDiskにもコメントを求めて問い合わせたが、すぐには返答を得られなかった。
SanDiskの時価総額は13日の終値基準で約126億ドル。同社の株価は年初来37%下落している。
14日には、SanDiskの株価は一時14%値を上げ、Micron株は6%上昇、Western Digital株も2.4%上昇した。
アナリストらは、SanDisk自身もWestern Digitalからの提案を受け入れる可能性が高いとの見方を示す。Western Digitalはドル箱のHDD事業のおかげで、潤沢なフリーキャッシュフローを有している。
さらにWestern Digitalは、中国政府系企業Tsinghua Holdingsから約40億ドルの資金注入を受けることにもなっている。ただし、この取引は米規制当局による精査を通過する必要がある。
この出資が実現すれば、Western Digitalは、SanDiskが目指すデータセンター向け高効率チップメーカーへの移行を加速させる強力な資金力を持つことになる。
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