自衛隊の韓国派遣問題、外交センスがない韓国首相の答弁

法務長官出身の韓国首相、外交的影響考えない回答で物議
首相室「政府の同意なしには不可能、従来の見解を述べたもの」と釈明

 黄教安(ファン・ギョアン)首相が14日、国会答弁で「日本が韓国と協議して必要性が認められれば(自衛隊の)入国を許可する」と述べた。この発言が物議を醸すや、黄首相と首相室は「『韓国政府の同意のない自衛隊の入国は許されない』という政府見解をはっきりと述べたもの」と釈明したが、先日の日本の安保法改正で自衛隊の活動範囲が取りざたされている中、波紋が広がっている。

 これは、最大野党・新政治民主連合の姜昌一(カン・チャンイル)議員が同日、国会で「韓国国内の日本人居留民は約3万7000人だが、有事の際、自国民の身辺保護を理由に自衛隊が韓半島(朝鮮半島)に進出しようとしたら、どうするのか」と質問したのを受けて黄首相が答えたもの。黄首相はさらに、「(日本が)別の意図を見せれば、国益に基づき必要な意見を表明しなければならない」とも述べた。これについて姜議員が「答弁は従来の政府見解と異なる」と問い詰めると、黄首相は「基本的に(自衛隊の)入国は認められない。やむを得ない状況を考慮し、わが国が同意すれば可能だ」と説明した。黄首相が物議を醸す発言をした背景について、与党関係者の間では「法曹出身で法務部(省に相当)長官も務めた黄首相だが、外交的に敏感な事項への認識がないままに答えたのでは」と言われている。ある与党関係者は「姜議員がたたみ掛けたため、黄首相が慎重を期して答えようとして起こったことではないかと思う」とも言った。

 黄首相はこの日、政争の種を含む質問には声を上げるなどして強く対応する姿勢を見せた。戦域高高度防衛ミサイル(THAAD)の導入に関して、姜議員が「その答弁は首相でなくても中学生でもできるだろう」と言うと、黄首相は「そんな言葉は聞くに値しない」と対抗した。前日に新政治民主連合のカン・ドンウォン議員が大統領選挙時の開票操作疑惑を取り上げた時も、黄首相は激しい口調で「いくら国会でも事実に基づいて正確に話さなければならない。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領に投票した数多くの国民の名誉を毀損(きそん)した」と反発した。こうした姿勢は今年6月の人事聴聞会の時とは明らかに違う。当時の黄首相は「私に思慮が欠けていた」「国民や委員の方々の指摘に共感するところが多い」などと終始、低姿勢だった。黄首相の「変化」について、野党には「首相は大統領への『忠誠』を示そうと気を使い過ぎているようだ」という声もある。

政治部= イ・オクチン記者
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