ヘッジファンドの清算相次ぐ、ボラティリティの犠牲か
2015/10/14 22:20 JST
(ブルームバーグ):フォートレス・インベストメント・グループやベイン・キャピタルといった著名運用会社を含め、ヘッジファンドを清算する金融機関が相次いでいる。世界の市場を揺さぶったボラティリティの犠牲と言えるかもしれない。
ブルームバーグのデータによれば、今年これまでに清算が発表されたヘッジファンドの資産は合計160億ドル(約1兆9000億円)を上回る。フォートレスは13日、マイケル・ノボグラーツ氏が運用する23億ドル規模のマクロファンド事業を閉鎖すると発表。ベインも先週、マクロファンド閉鎖を明らかにした。
ヘッジファンドと投資家に助言するグローバル・リスク・マネジメント・アドバイザーズの創業者、サム・ウォン氏は「ヘッジファンドのビジネスモデルには欠陥が内在している」とし、「ヘッジファンドの投資テーマの多くは、投資家が資金を置いておいてもよいと考えるよりも長い時間枠を想定している」と説明した。
今年は1月のスイス・フランの急騰に始まり、8月の人民元切り下げ、原油と金相場の下落など、波乱が多い展開となっている。
フランの変動で打撃を受けたコマック・キャピタルは1月に12億ドル規模のファンドを閉鎖。3月にはジュリアン・ロバートソン氏が出資していたタイガーシャーク・マネジメントとタイガー・コンシューマー・マネジメントが閉鎖を顧客に伝えた。
著名銀行アナリストからヘッジファンド運用者に転じたメレディス・ホ イットニー氏も、資金を投資家に返還したことを6月に明らかにしている。
原題:Fortress, Bain Lead Hedge Funds Liquidating in Market Volatility(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Saijel Kishan skishan@bloomberg.net;ニューヨーク Simone Foxman sfoxman4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Christian Baumgaertel cbaumgaertel@bloomberg.net
更新日時: 2015/10/14 22:20 JST