米軍務員、背任収賄罪で初の起訴=ソウル中央地検

韓国の監視カメラ業者から賄賂

 ソウル中央地検外事部(チョン・ソンウォン部長)は11日、2013年3月から今年6月にかけ韓国の監視カメラ設置業者から1億2800万ウォン(現在のレートで約1300万円、以下同じ)の賄賂(わいろ)を受け取ったとして、在韓米軍の契約代行官兼技術評価委員のA被告(49)を背任収賄罪などで逮捕、起訴したと発表した。A被告は1億563万ウォン(約1100万円)相当の米軍所有の監視カメラを勝手に売却したとして、業務上横領罪にも問われている。

 韓国の検察が個人的な不正を理由に米国国籍を持つ軍務員(軍人以外の公務員)を逮捕・起訴したのは今回が初めて。韓国の捜査当局は通常、在韓米軍地位協定(SOFA)に基づき殺人、強姦(ごうかん)、暴行致死など12の凶悪犯罪に限り、起訴と同時に米軍側から被告の身柄引き渡しを受けている。

 A被告を逮捕できたのは、捜査の初期段階から米軍の積極的な協力があったためだ。米軍の犯罪捜査隊は7月、A被告が韓国の業者と癒着している疑いがあると韓国検察に伝えた。

 捜査に乗り出した検察は8月、監視カメラの設置を手掛ける韓国企業3社を家宅捜索し、口座の追跡を進めた。その結果、A被告は口座を介してではなく業者と直接会ってウォンやドルの現金を受け取り、見返りに関連の入札情報を漏らし、受注に便宜を図っていたことが判明。また、米軍の内部でも裏金を受け取っていたことが明らかになった。

 A被告が黙秘権を行使し続けたため、検察は逮捕して取り調べる必要があると判断したが、SOFAの規定上、米軍が身柄を引き渡さない限り逮捕はできないようになっていた。そこで検察が米軍法務監室に協力を求めたところ、米軍は「徹底的に捜査して厳しく処罰してほしい」と協力的な姿勢を見せた。米軍の敷地内で捜査に反発していたA被告は結局、ソウル拘置所に収監されて裁判を受けることになった。

 検察は一方、A被告に賄賂を渡した3社とその経営陣ら4人については「国際商取引における外国公務員に対する賄賂防止法」に基づき贈賄罪で起訴した。

ソク・ナムジュン記者
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