金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が10日、朝鮮労働党創建70周年軍事パレードで行った演説は、3年前に比べて内容面で大きな変化を見せた。金正恩第1書記は2011年に最高権力者になり、12年4月に祖父・金日成(キム・イルソン)主席の生誕100年を記念する軍事パレードで初めて公の場で演説した。同年6月の朝鮮少年団連合団体大会でも演説したが、この時は聴衆が制限されていた。金正恩第1書記が対外的に生中継された中で、不特定多数を相手に公開演説をしたのは、今回が事実上、2回目ということになる。
当時と比べ、今回の演説で最も注目すべきなのは「人民」と「青年」という言葉に多く言及した点だ。金正恩第1書記は12年4月の演説で「人民」という言葉に57回言及した。しかし、今回は計97回に達した。韓国政府関係者は「今回の演説は『人民』で始まり『人民』で終わったと言える。ほぼすべての文に『人民』が入っており、ほかの主なキーワードの数を合わせても、『人民』の半分にもならない」と語った。東国大学の金榕炫(キム・ヨンヒョン)教授は「北朝鮮住民の生活は改善されておらず、今回の行事を前に多くの人員が動員される大型工事が複数行われたため、金正恩第1書記が肉声で住民をなだめる必要があった」と話す。この日、国際社会の視線が北朝鮮の軍事パレードに注がれることを考慮、金正恩第1書記が自身の「愛民指導者」というイメージを浮き彫りにしようとしたとの見方もある。
金正恩第1書記は同日の演説で、「青年」という言葉にも19回言及した。3年前の2回に比べると8倍以上も増えたことになる。高麗大学の柳浩烈(ユ・ホヨル)教授は「金正恩第1書記は青年に大きな関心を持っていると示すことにより、自身の体制の中核基盤である若年層の忠誠心を引き出そうとしているのだろう」と言った。