あるAnonymous Coward 曰く、ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)による新たな分析によると、ドイツと英国では風力発電が最も安価な電力になったそうだ。これはG7(先進7か国)内において初としている(Bloomberg、Slashdot)。この背景には、太陽光発電所や風力発電所の増加があるという。火力発電所は、容易にその出力を制御することが可能だ。そのため太陽光発電所や風力発電所による電力供給が増えると、火力発電所による出力は減ることになる。いっぽうで火力発電所の維持コストはその出力によらずあまり変動しないため、相対的に火力発電の発電コストが高くなってしまうという。
一方日本では (スコア:3)
日本では、老朽発電所を維持費をかけて保守してきたので、原発ゼロに対応できているのです。
このケースでは発電量はゼロなので、コストは無限大(分母が0なので計算は出来ませんが)となります。
原子力発電所の停止が続いているため、老朽火力発電所をフル稼働させているので、トラブルが増加 [huffingtonpost.jp]しています。
Re: (スコア:0)
ちょっと大きな地震があったら原発は緊急停止するし、一旦停止したら半年~1年かけて再検査しないと動かせない。例えば3.11前でも、もし新潟と福島で数ヶ月以内に震度5クラスの地震が起こっていたら東電管内の原発は意図せずほぼ全停止になる期間が発生する可能性があった。
そのようなケースに対応しようと思えば何らかの発電設備を持っておく必要があったわけで、日本の老朽火力の維持費は本来的には原発のコストとして算入しておくべきものかと。
Re: (スコア:0)
予備で残していた古い発電設備を酷使するのは問題無いんですか?
Re: (スコア:0)
電気代上げてでも、もっと立派な予備電源作ろうぜって言って共感得られるかどうかの問題なんじゃね?
日本のような地震国で原発使う限りは予備電源は必要なんだから。
Re: (スコア:0)
「予備」ってのは通常は「余剰資産」になるわけで、何らかの処置を施さなければ増えないでしょうね
Re: (スコア:0)
それでいえばすべての発電設備は予備発電設備を持っておく必要があり、原発"だけ"にコストを算入するのは間違いでしょう。
水力も水不足になれば発電できませんし太陽光だって風力だって天気次第ですからねぇ。
その場合、天候で発電量が変わる太陽光や風力が多く負担すべきということになると思います。
Re: (スコア:0)
> 一旦停止したら半年~1年かけて再検査しないと動かせない
原発以外もそうなんですか?
Re: (スコア:0)
原発は、環境への破壊にせよ、失う発電量にせよ、事故の影響が大きすぎるから、他の発電方法とは区別して考える必要があると思うよ。
自然発電は、方法をたくさん持つ事でバランスが取れないか、バックアップにならないかと思ってるんだが、どうだろ。可能かどうか綿密な計算が必要になると思うけど、そういう計算の重要性を社会や人間が認識するのが科学リテラシーにも沿っていると思うんだよね。
今まではそういうのを抜きにして産業界や政治の思惑で決まってるから。
Re: (スコア:0)
東電の持つ原発が全滅するような事態は、先に書いたように3.11以前の福島と新潟で震度5レベルの地震が数ヶ月以内に連続して起きるという程度なので十分に考えられ、それに備える必要があります。
それと比較すると、東電管内の太陽光や風力が全滅したとしても現状ではそれらの発電量が少ないので老朽火力をフル稼働するような事態は考えられませんから設備維持費としては過剰ですし、そもそも東電管内の太陽光や風力が全滅するような事態もそうそう考えられません。
Re: (スコア:0)
ついこないだ、
太陽光パネルが水害で流されたのを見てますので、
予備の発電施設は維持費にカウントすべきですよね。
風が吹けば (スコア:2)
オケ屋が儲かるとかバタフライ・エフェクトじゃないけど。
風力発電が今後ドカドカ増殖したとしてそこで消費されているはずの風のエネルギーって気象の方には影響は全く無いのかな。
閉じた系でのエネルギー保存則はあるはずだけど、地球規模で見たらドイツだけで過剰にやったとしても地球レベルか欧州地方レベルで見たらゆらぎのうちに入るくらいなのかな。
空中だと鳥の領域だし、そっちの生態にも影響はないのかとか。
再生可能エネルギーとか言って色んな所から電気取り出そうとしてるけど、集中的に過剰にやっちゃうと思わぬところから影響出るんじゃないかと盲亀浮木的に杞憂。
そんなのって思わぬところに影響が出てからじゃないと対処のしようもないか。
太陽光パネル並べ立てたら風や洪水でどないかなってから初めて問題視されるとか。
経済やコストだけで行動してしまうのはそういう人間社会だからしょうがないし。
#いでよ賢者
Re:風が吹けば (スコア:1)
原発の廃熱で周辺の海水温が2~3度上昇してワカメだかコンブだかがとれなくなったという話もあるぐらいだから、そりゃまぁ影響がないとはいかんでしょうな。
野鳥と風力発電 (スコア:1)
案の定というか、日本野鳥の会が、しっかり対策を求めていますね。
野鳥と風力発電
http://www.wbsj.org/activity/conservation/habitat-conservation/wind-power/ [wbsj.org]
野鳥のサンクチュアリとなっている地域は、開けた平地があって一定の風が吹いているところで、風力発電の適地も多いのだが、風力発電施設へのバードストライク、騒音による鳥の行動変化など、直接的にも間接的にも影響が大きく、各地で意見具申を乱発しているというのが現状のようです。
Re:野鳥と風力発電 (スコア:1)
自然保護なんかでよく言われているのは年に1割減少する影響があるなら、5年もすれば半減してしまうから、たかが1割減少の影響ではないのだという論理ですね。
Re: (スコア:0)
> そこで消費されているはずの風のエネルギーって気象の方には影響は全く無いのかな。
そこにビルを建てた場合と比較してみるといいのではないかと思います。
ビルの場合だと完全に風を止めてしまうけど、風車なら一応風は弱まりつつも抜けていきますので、
ビルを建てた場合よりも少ない程度の影響ということではないでしょうか。
Re:風が吹けば (スコア:3, 興味深い)
関東平野の海陸風は、東京湾臨海部のビル群開発によって大きな影響を受けたことがわかっています。
東京のヒートアイランドはもちろん、風が吹かなくなった港湾内、関東平野の内陸部までインパクトを受けているようです。
Re:風が吹けば (スコア:1)
その辺感覚的にはそうだろうな、と思ってますけど。
そこで止まらずに実際にきちんと実験したり影響調べたりしてるのかなぁとひそやかな不安。
Re: (スコア:0)
>空中だと鳥の領域だし、そっちの生態にも影響はないのかとか。
こっちの話は既に出てますね。「野鳥 風力発電」あたりでぐぐればゴロゴロ。
http://www.wbsj.org/activity/conservation/habitat-conservation/wind-power/ [wbsj.org]
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG20HCA_Q5A120C1CR8000/ [nikkei.com]
小規模にチマチマやってる分にはいいけれど、大規模になるといろんな生態系を
Re: (スコア:0)
世界各国で風力発電を推進した挙句に生態系の大激変が起こって人類絶滅なんてことにならなければ、他のエネルギーよりベターな方策として局所的な環境変化や少数種の絶滅は受け入れるべきだと思います。
火力で地球温暖化が進行したり、老朽化した原子炉が爆発して環境が大規模に崩壊するよりはマシです。
Re: (スコア:0)
なんかバカなこと言ってる奴がいるな。
で、あんたは生態系の大破壊が起こらないことを、一体どうやって証明したんですか?
「試しにやってみた。滅んだ。」じゃ遅いんですよ。
Re: (スコア:0)
20世紀に盛んに行われた大気中核実験をはじめ、チェルノブイリの他にも核に絡んだ事故は意外なほど多かったりします。
これらで環境が大規模に崩壊したというエビデンスはありません。
Re: (スコア:0)
いや、原発事故に絞っても、チェルノブイリ一つ取っても環境が大規模に崩壊してるだろ。隠すなよ。
地球規模じゃねえだろという反論なら、自然エネルギー発電だって地球規模の破壊はねえよ。
Re: (スコア:0)
チェルノブイリ周辺は野生動物の生息数など、自然が回復してますが。
Re: (スコア:0)
地球温暖化については、下手すりゃ火力より原発の方が酷いだろう。
火力なんかくらべものにならないほどの熱だして、高温の廃水垂れ流してんだから。
エネルギー保存則からして、出された熱は地球大気内にたまっていくわけだからな。
真空断熱マグカップなんてものがあるように、基本的には真空である宇宙空間へは地球大気内の熱は伝達しない。伝達物質がないのだから。
光などの電磁波で拡散される分だけ。CO2なんかよりもこっちの廃熱量そのもののほうがよっぽど有害。
Re:風が吹けば (スコア:3, 参考になる)
真空へも熱は逃げていきます。放射熱といいます。真空に熱が逃げていかないなら太陽の熱だって地球に届かない。
そして放射熱も熱傾斜の影響を受けます。温度差が大きければ放射量も多くなる。
大気の温室効果が一定であれば、熱傾斜が大きくなった分だけ放射熱も大きくなるので問題ない。
Re: (スコア:0)
「放射熱」が「放射脳」のせいで熱出したみたいに見えた。
Re: (スコア:0)
>。放射熱といいます。
当然そんなものは元コメントでも書かれてるわけだが。
>光などの電磁波で拡散される分だけ。
放射冷却がそこまで万能なら、そもそも元コメの真空断熱カップだって存在できないわけで。
Re:風が吹けば (スコア:1)
じゃあ、常に地球は太陽から莫大な(原発で発生している熱の総量なんて比じゃないほどに)熱を受けて、熱せられ続けているのに、一定の温度に保たれているのか説明してください。
現代の科学では、それは放射熱で冷却されているのとバランスいている温度と理解されているかと思いますが…
Leshade Entis
Re:風が吹けば (スコア:1)
> 放射冷却がそこまで万能なら、そもそも元コメの真空断熱カップだって存在できない
放射熱=赤外線(電磁波)のやりとりによる熱の移動。
同じ温度でも、黒い物体ほど、たくさん赤外線を出すし、たくさん赤外線を受け取る。
白い物体は赤外線をあんまり出さないけど、赤外線を受け取りにくい。
真空断熱カップなんかは、その内面を鏡面反射するような加工することで、放射熱も減らすようにしてます。
単に熱伝導を減らすだけではなく、伝導、対流、放射という熱の移動方式全てについて、熱移動を減らす工夫が行われているんです。
(イマドキはステンレス製ですけど、昔ながらの魔法瓶はガラスにメッキでしたね…)
Re: (スコア:0)
よかった。温暖化は起こらないんだ。
Re:風が吹けば (スコア:1)
Leshade Entis
Re:風が吹けば (スコア:1)
むしろ火力は二酸化炭素を出すのが問題なのでは。
Re:風が吹けば (スコア:1)
もしかして:放射冷却
CO2が温暖化原因物質と言われるのは、放射冷却を阻害するからですよ。
海面や地表から赤外線として深宇宙に向けて捨ててる熱を、CO2が再吸収して大気の熱にしてしまう。
水蒸気も実は温暖化物質だったりするけど、こちらは大気のアルベド(反射率)を上げる方向にも寄与してますね。
色々複雑であります。
あと、原発で出てくる熱なんて、太陽光線が地球に与えている熱に比べたら誤差です誤差。
Re: (スコア:0)
太陽放射と原発の廃熱を比べたら誤差ですが、それをいったら産業革命以来増加したCO2の放射強制力も太陽放射と比べたら誤差レベルですしね。
日本の原発の廃熱(稼働率0.75で計算)/(日本の面積x太陽放射)が 0.14%、
産業革命以来増加したCO2の放射強制力 / 太陽放射 が 0.12%、
で、前者の方が大きくなるという計算もあるようですし。アメリカのように国土が広ければ前者のような原発の廃熱率は低くなるけど、小さな国土に原発建てまくってる日本のような国では原発の廃熱率は高くなる、という話のようで。
Re: (スコア:0)
日本の面積で割っては駄目です。地球規模の気候変動とエネルギー収支を述べるのに、国土面積なんて意味ありません。
ちゅーか、この比較で国土面積を出してくる場合、なんらかの曲解した結論を導こうとの意図がありますよ? 異なる単位で比較するのは引っかけの初歩でしょう。
別にも書きましたが、全世界の原発廃熱/太陽放射熱比は 0.00054% 程度です。
火力発電所は原発の10倍ぐらいありますので、そっちを含めると発電で生じる廃熱は太陽放射熱比で 0.005% ぐらいですかね。おおざっぱで。
CO2による温暖化影響が 0.12% もあるとすると、やはり廃熱ごときは誤差にすぎません…。
※航空機の発達による雲の発生などの方が気候への影響大きかったりしてな?w
Re: (スコア:0)
太陽光だの風力だので環境破壊ってのも基本的に局所的に起きるんだろうし、
原発による日本への局所的な影響は考慮しなくていいのかというと……
Re:風が吹けば (スコア:1)
>地球温暖化については、下手すりゃ火力より原発の方が酷いだろう。
>火力なんかくらべものにならないほどの熱だして、高温の廃水垂れ流してんだから。
それって運転によって漏らしてる熱エネルギーの話じゃなくて、CO2排出量についての話じゃなかったっけ。
Re: (スコア:0)
原発の廃熱は太陽から受ける熱の0.00054%に過ぎません。
内閣府原子力委員会のQA資料 [aec.go.jp]に説明がありました。
単位がカロリーなのでワットに換算すると、
世界中の原発の廃熱量: 7.0×10^11ワット (700ギガワット)
地球が受け取る太陽熱: 1.3×10^17ワット (130ペタワット)
5桁以上の差があります。
気象に対して有意かと言われると微妙ですねぇ。局地的には影響あるかな?
ただし、地球温暖化に対してなら誤差未満でしょう。
例えば地熱の総量が2.5×10^13ワット(25テラワット)で太陽熱の0.04%です。それと比較しても桁違いに小さい量ですから。
#地球が太陽から受ける全エネ
Re: (スコア:0)
太陽熱の周期変動あるいは100年単位での変動が0.1%程度しか無いならば、
温暖化傾向ぐらいの問題には火力も原子力も両方影響ありそうな気がします。
Re: (スコア:0)
文明は滅亡しても人間という種は火を失わない限りはそうそう滅亡しないハズ。
ゴキブリよりも環境適応力あるから。
次点は犬。
この二種ががっちり共生してるうちは地球そのものがぶっ壊れない限り何とかなっちゃうと思う。
どっちに転ばすこともできるわけね (スコア:1)
「相対的にどちらが安い」だけで選ぶ利用者を誘導したいなら、誘導したい方の発電量を増やしていけば自ずとそうなる、と。
誘導したい方向に利用者を啓蒙する必要がないってのは良いですね。
Re:どっちに転ばすこともできるわけね (スコア:3, 参考になる)
火力発電だって、一定出力で運転したほうが燃料効率がいいのだ、自然エネルギーの発電量の乱高下の調整で燃料が無駄になっている分、火力発電のコストが高くなっているのだ。確かに維持コストは発電量で変わらないだろうが、燃料はそうではないから、調整コストを火力発電側がコストとして支払っているわけで、そこも考慮する必要がある。
ちなみに日本国内で大規模自然エネルギー発電のネックになっている問題の一つに、自然エネルギーの発電量の乱高下の調整のために数時間分程度の蓄電を義務付けている場合があるそうだ。もっとも、太陽光なら、宅地数軒分ぐらいの規模ならそんな条件はないそうだけれどね。
それ以前の問題として、日本の風力発電の場合、いくつか課題があるそうな。
1) 自然災害コスト
台風の直撃でも破損しない丈夫な風車が存在しないので、台風のたびに何割か故障するので、稼働率と維持コストが高いことが問題になっている。
2) 低周波騒音問題での設置場所の確保ができない。
最近は、設置場所が住宅地に近くて低周波騒音問題で、新設が難しくなったのも頭が痛いそうだ。商用風力発電の場合、半径数百メートルに低周波騒音をまき散らすので、反対運動が激化している。
3) 再建問題
既設の場合でも、人家の近くだと、台風で破損した契機に撤退を求められるケースが多いそうだ。低周波騒音で近隣の住民からの悪感情が累積しているうえに、災害での破損で人家に被害が出たりすると、撤退運動に火がついて、再建が難しいそうだ。
発電量を増やしたくても、発電量を増やせば増やすほどコストが下がるのではなく上がるのでは、普及は難しいというところだ。実際発電量の推移からすると、ブームは終わったといえる状態で減少傾向になっているそうだ。
太陽光発電や風力発電で、次の設備を建設したり、 (スコア:1)
太陽光・風力 etc の発電プラント全体について、新規製造とか保守・運用とか廃棄とか、全プロセスを自前で作ったエネルギーで賄って、余りを人間が使う、みたいなサイクルが早く周り出すことを祈念していきたい。
発電系統全体としては (スコア:0)
安くなったという話ではないのか。
火力の稼働率が減って、kWhあたりのコストが相対的に大きくなっただけなのか
Re:発電系統全体としては (スコア:2)
相手が自分達に合わせてくれたら、なんか相手が調子悪くなってこっちが勝った
みたいな気持ち悪さというか、こんなんで太陽光・風力を増やすという話には
ならないだろうね
これ原発と火力にも当てはまるよな (スコア:0)
仮に公平にコスト比べるならベースロードを担う大型石炭火発とかとだけ比べるべきだよな。
まあまあ (スコア:0)
いままで「クリーンエネルギー万歳!でもコストは消費者が負担してね!」だったのが、
コストでやっと追いついてきたということ。
また対等な条件じゃねえだろというのは野暮な話だ。
周回遅れがやっと追いついてきたんだから。
電気は余る (スコア:0)
太陽光発電・風力発電の普及でいろいろな問題も出てくるが、それはコストと技術的な問題だからいずれ解決されてしまう.
事業に参入するプレーヤーの数が多くて競争原理が働く状態になったら細かいことを心配する必要など無くなってしまう.
例えば負荷変動の問題があるなら、蓄電装置設置して安い電力を自家消費すればいいじゃないか~という話になる.
これから人口減少で電力需要が減って電気は余るんだから、そちらの方が問題だろ.
無駄無駄無駄無駄ァァアア (スコア:0)
火力発電所の敷地と同じ面積で同じだけの電力が供給できるようになったら、水をぶっかけて起こしてくれたまえ。
イギリスとドイツには (スコア:0)
台風こないからなあ・・・