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 豊富な地下水に恵まれ、「日本一安い」とうたう静岡県富士市の水道料金が来春から19年ぶりに値上げされそうだ。東日本大震災による電気料金値上げで維持費が上昇。水道管の更新や人口減などによる利用量の低下も重なった。こうした事情は多くの自治体が抱えており、県内でも各地で値上げの動きがある。

 富士山のふもとに位置する富士市には地下水の水源地が80カ所ある。人口約26万人の9割以上の家庭用水をまかなっている。

 水道料金は、口径13ミリ・使用量20立方メートルの場合で、月1296円。市は広報誌で「同程度の事業規模(給水人口10万~30万人)では日本一安い」とPRしてきた。地下水を使うと、川の水に比べて塩素などの薬品の費用がかからず、安上がりなためだ。