こんにちは。スズキ(@TwinTKchan)です。
本日は初の試みで自宅から2時間近くかけて神奈川県のとある街にきています。
いきなりですが、皆さんはこの人達を見て何が浮かびますか?
って、検索ワードで答え出てますね。
そうです。有名な ”YouTuber” の方々です。
でも今や皆が知ってるこのYouTuberという職業、なんか謎多すぎませんか?
というわけで、今日はこのYouTuberという職業の謎に迫るべく、最近ひょんなことで知り合ったYouTuberに無理を言って、密着取材をさせてもらうことになりました。
協力してくれるのはこの方!
お笑いシンガーソングライター/YouTuberのTAKASHI君です。
TAKASHI君は僕と同世代(88-89の学年)で、若いながら専業YouTuberとして活躍しています。YouTubeのチャンネル登録者数もトータルで約5万人というツワモノ。しかも、名門大学である早稲田大学を卒業後、一度も就職せずに紆余曲折を経てYouTuberとして活動する謎の人物。そんな謎を解き明かすためにも、今回インタビューに至ったわけです。
YouTuberの自宅兼スタジオに行ってみた
事前にもらった情報だと、彼は自宅とスタジオを一緒にしているとのことなので、さっそく自宅まで案内してもらうことに。彼曰く自宅は最寄り駅から徒歩70分という距離らしく、この日は駅まで車で迎えに来てくれました。
サラっと「徒歩70分です」と言うあたりが、もう只者ではない。
歩いたことがある者にしか言えない一言だ。
車に乗り込み徒歩では70分かかる道のりを走ってると、
この景色、伝わりますか?
はい、猛烈な豪雨です。でも当然です。
台風ですから。。。
これでインタビューの日時をずらさないこの人、やはり只者ではないです。
途中「もしかしたら徒歩70分の道のりじゃなかったら、僕はこの中を歩いたのかな。。。」とか思いながら、久しぶりに信じられないスピードで動くワイパーを見ていました。
到着です。彼の自宅近くの何でもないところです。
自宅は彼のプライバシーもあるので写せませんが、閑静な住宅街の中にある一戸建てでした。「一戸建て!?マジで!!?」って思いましたが、どうやら彼はご実家暮らしのようです。
というわけで、もの凄い恐縮しながら、
「お邪魔します。。。」
人の実家に来るこの感じ、久しぶりです。
しかし、きっと彼の部屋はクリエイティブ感がほとばしる空間になっていること間違いないと思い、ドキドキしながら部屋に入って行くと、
感動するくらい普通に男の子の部屋でした。
しかし、細かいところに目をやってみると、
おお!
おおおおっ!!
トレクル実況でお馴染みの彼が愛してやまないワンピース関連のものが山のようにある!!!
そしてそこには!!?
「YouTube王に俺はなる!!」という言葉も!!
なんかさっきまで『友達の家に遊びに来た感』で脳内が充満していましたが、ようやくYouTuberの家に潜入できた気がしました。
因みにこのYouTuberはその後、
このワンピースのフィギュア1つ1つの話しを今日一の笑顔で説明してきました。
再び『友達の家に遊びに来た感』が脳内に充満しましたね。はい。
YouTuberに根掘り葉掘り聞いてみた
━YouTuberになる前は何をやっていたんですか?
大学を卒業してからは漫画家を目指していました。でも、「これは違うな」と思って一年で挫折して、シンガーソングライターの道に進み、路上で歌を歌っていました。そんな中で、「バンドをやらないか?」と声をかけてもらい、自然とバンド活動をするようになったんです。
で、当時は路上ライブを中心としていたのですが、まあ殆ど誰にも足を止めてもらえないわけです。今思えばそこでかなりメンタルは鍛えられたわけですが(笑)その後、バンドは1年弱で解散してしまい、また一人の活動に戻ってしまったんです。
━そこから、なぜYouTuberになったのですか?
この時、僕は25歳で「何かをやるとしたらラストチャンス」って思いながら音楽をやっていました。だから、どうにかして自分の歌を多くの人に聞いて欲しいと思っていたんです。
そこで、まず最初に思い浮かんだのが「テレビに出る」でした。でも実際はテレビに出るのはもの凄くハードルが高く、どうしようかと悩んでいました。
それで思いついたのが、普段は視聴者として楽しんでいるYouTubeを使って「自分でテレビを作ればいいんだ」ということです。でも実際は何から手を付ければいいかもわからず、幼稚園からお幼なじみだった K(ケー)に動画の話を持ちかけようとご飯に誘いました。この時の場所はバーミヤンで、奇しくもクリスマスでしたね(笑)
※Kさんは、現在たかしさんと一緒に動画を作ったり、戦略を考えたりしているパートナーです
すると、実はKも動画をやりたくて動画に出てれる演者を探していたので、お互いのニーズが合い、一緒に作ることになりました。当時、Kは会社員で業務をこなしながら協力してくれていましたね。 (Kさん曰く「5本くらい撮ってみたら面白く、いけると思った」とのこと)
━YouTuberになる時、怖くはなかったのですか?
そんなに怖くはなかったです。漫画家、シンガーソングライターでどん底の下積み期間(3年間)のおかげで耐性がついていました。というより、正直どうでもよかったというのが本音かもしれません。自分は一生懸命勉強して早稲田大学を卒業したのですが、それすら忘れていたくらいですから(笑)
━親には何か言われませんでしたか?
親には最初いろいろ言われました。でも、漫画家を目指していたこともあり、耐性があったので、その辺は諦められていました。基本的に放任主義で、自由と責任を尊重してくれる理解のある両親でした。これは本当にありがたかったですね。
━では親には仕事をなんと説明してるんですか?
「YouTuber」と言っています(笑)
━それで理解してもらえるんですか?
歳が11も離れた妹がいるので、理解はしてもらえます。妹がYouTuberの話をすることがあるので。母親からヒカキンさんの情報を聞くこともあります。ちなみに、妹にはTwitter、LINE@と全部フォローされています(笑)
━早稲田出身ということで、周囲の目は気になりませんでしたか?いい大学を出ると、みんな大企業に行くじゃないですか
《ちなみに、スズキは理系の国立大出身で同期がすごいところに行ってるから、コンプレックスあり》
YouTubeを始める前は多少ありましたが、始めてからは「これが俺の道だ」「やりたいことだ」とひたすら夢中でやっていたせいか、周りを見てどうこうというのはなかったです。それよりも「自由にやりたいことやって生活できるってすげーな」って思ってました。
━専業で生活出来るまでにかかった期間はどれくらいでしょうか?
1年4か月くらいです。それまでは夜勤のバイトをしていました。辞められたのは今年の4月ですね。
━どうやって人気を獲得していったんですか?
波に乗ったタイミングは2つあって、1つ目がヒカキンさんが関わっていたスカルプDの動画コンテストです。YouTubeを始めて2~3ヶ月の時期です。このコンテストで入賞し、ヒカキンさんの動画でもちょっと紹介してもらってチャンネル登録者が500人ぐらい増えました。
2つ目がONE PIECEのスマホゲーム「トレクル」です。 最初、ふざけたことを載せる動画チャンネル(TAKASHI'S TV)をやっていたのですが、ONE PIECEがめちゃくちゃ好きだったこともあり、ゲームの実況を始めたんです。
周りに顔出しでトレクルの実況をしている人がいなかったこともあり、ゲーム実況専用チャンネルの登録数がどんどん増えていきました。YouTuberになって4か月後の出来事でした。さらに、トレクルがリリースされる前から先行ガチャを引いてそれを動画にしていたことも大きかったです。ゲーム実況専用チャンネルからTAKASHI'S TVを登録してくれた方もいて、トレクルには本当にお世話になっています。
━ぶっちゃけいくら稼いでいるんですか?
それはさすがに言えません(まだまだ少ないから)が、Adsenseの場合は一般的に1PVで0.1円と言われていますよね。これは概ね間違っていません。だから、しっかりやり続ければ、いくらかは稼げるようになります。動画が1000本あったら、それらが視聴されれば資産になるわけですからね。
あと、ゲーム実況動画はすごく熱い分野です。1つの動画を見たユーザーが他の動画も積極的に見てくれますし、時間が経って同じ敵が現れることがあって、その時に過去の動画をもう一度見てもらえます。おかげで最近では「トレクル」の人としても認知されるようになりました。Google検索でも「トレクル たかし」がで出るようになりましたし(笑)
━YouTuberの1日の流れはどんな感じなんでしょうか?
まず10時頃に起きます。Kさんが家に来て、LINEで起こしてもらっています。午前中は事務作業や動画編集を行います。動画撮影は午後からと決めています。朝は、顔や声のコンディションがイマイチなので。
午前が終わって、ランチタイムを2時間くらい取ったら、その後、撮影は一気に撮ります。なので、20時くらいまでかかります。そこから2~3時間は事務作業やミーティングを行います。この時間でトレクルをやることもありますが(笑)
━普段、動画のネタはどうやって考えてるんでしょうか?
TAKASHI's TV!!!のネタは近所のスーパーに行って考えています。前は部屋で考えていましたが、ネタに限界があったので、外に出て探すようになりました。
━忙しそうに活動していますが、休みはあるんですか?
週1~2日くらいですかね。更新日が決まっているので、それに合わせてスケジュールを詰めて撮影すれば大型連休も取れなくなはいです。まあメチャクチャ大変なのでやりませんが(笑)
━休みの日は何をしているんですか?
ひとりで映画を観に行きます。特にレイトショーが好きなんですが、帰り道に夜風に当たりながら原付で帰るのがいいんです。そこで、観た映画のシーンを思い出すのが至福の瞬間です。
漫画家を目指していた時に、(ONE PIEECの作者)尾田栄一郎先生が映画を観たほうがいいと言っていたのにも影響を受けています。 他の過ごし方だと、ONE PIECEを読むことですかね(笑)
━人気がでたらモテるようになりましたか?
いや、そんなことないです(笑)
━もう一度お聞きまします。モテてるでしょ?
だからないですって。
━騙されませんよ。絶対モテ…
ないです!!
━YouTuberをやってて辛いことってありますか?
強いて挙げるなら、心ないことが言及されたりすると辛いです。でも、そこはもう諦めていますけど(笑)
━体調壊したりはしないんですか?
一度だけ、体調を崩しました。夜勤のバイトをやっているときに1週間ぐらい目眩がしていました。その時は更新を休んでしまって、ファンの方に心配されて申し訳なく思ったのと同時に、代わりがいないことも痛感しましたね。
━顔バレとかってありますか?
あります。最近少しづつ増えてきてますね。地元に行きつけの中華料理屋さんがあるのですが、そこで声をかけられました。他に、目撃情報も出るようになってきました。実家というのもあって、行動範囲が限られるのもあるんでしょうね。
あと、先日USJに行った時はすごかったです。現地でONE PIECEイベントをやっていたので、かなり声をかけられました。親子連れでお父さんが気づいてくれたケースもありました。逆はあるのかなと思っていたのですが。きっとお父さん世代がジャンプを読んでいるからでしょうね。
━YouTuberをやっていて一番楽しい瞬間はいつですか?
ファンの皆とやりとりしている時間です。動画更新のお知らせにTwitterを使っているのですが、「見てね」ツイートした動画に反応してもらえるのは最高に幸せです。路上で誰にも足を止めてもらえなかったミュージシャン時代を思い出すと泣きそうになります。そういう意味では、あの時代もあってよかったと思えるようになりました。
━今後の展望などはありますか?不安など思うことがありましたら教えてください
10年後とか先の展望は考えていません。良い意味でも先を見れない人間なんですよ。逆になんで皆はそんなに未来を見るの?と思います。スタンスとして「明日死んだときに、いい人生だった」と思いたいんですよ。「あれをやっとけばよかった」と思うのが嫌で。今やりたことを本気で精一杯やりたいと考えてるんですよ。
あと、今をちゃんとやっていれば、将来もなんとかなると考えているので、深く考えないようにしています。想像したら、怖くなってしまいますし。将来、YouTubeがあるかもわからないし。未来の自分に任せています。そういう意味ではKには感謝しています。代わりに先を読んでくれるので。
YouTuberの動画制作現場に立ち会ってみた
インタビューを終えると、TAKASHI君がこれから動画撮影をするとのことなので、無理を言って立ち会わせてもらうことに。
何やら慌ただしい。
どうやらカメラは2台使って撮影する様子。 さっきまでとは打って変わって真剣な表情にプロを感じます。
手際よく着々と準備は進み…
始まりました!
動画の冒頭部分を撮っているようです。
知らない人間がいる前でも全く緊張を感じさせない軽快なトークで撮影はどんどん進みます。さすがYouTuber!!
今回撮影している動画は、TAKASHI'S TVの『1分間チャレンジ』で、”鼻に入れたピーナッツを離れた場所にある桶にいくつ入れられるか!?” というものらしいです。決して斬新なチャレンジとは言えませんが、この「ちょっとやってみたくなる」という感じがWEB動画らしくて、絶妙だなと感じました。
ひとしきり冒頭部分を撮り終えると…
手際よくセッティングを変更しながら、
立ち位置の確認や、
カメラの確度調整を進めていきます。
撮影を見てて思ったのが、YouTuberは通常のTVタレントとは違い、出演者が編集までこなすことによって最終的な出来上がりをイメージできているので、ディレクション能力がとにかく高いということ。勿論慣れもあるのでしょうが、この無駄のない手際の良さは、すぐにでもテレビ番組のディレクターになれそうなレベルです。
諸々の準備が整ったところで、1分間チャレンジが始まりました。
写真では伝わりませんが、こうしている最中も、彼は終始しゃべり続けています。
これがYouTuberの仕事中の画です。
汗水流して、
働く男の姿です。
ひとまずこれで撮影は終了。
撮った動画はすぐさま編集のために取り込むようで、PCを起動します。
「いや、ここはワンピースちゃうんかい!!」と心のなかでツッコミました。
でも起動を待ってる間に出してくれたコーヒーはがっつりワンピース。
動画を取り込む時間がけっこうかかるらしく、コーヒーブレイクはいつもこのタイミングとのこと。
コーヒー片手にスマホでのんびりしています。
と思いきや、
しっかりトレクルやってました。
もう習慣として体に染み込んでいるのでしょうね(笑)
素材の取り込みが終わると、さっそく編集作業に入ります。
ジングルを入れたり、テロップをつけたり、音声にエフェクトをかけたり、慣れた手つきでドンドン進めていきます。ほんと一人テレビ局状態です。スゴイ!!
そして後日公開された動画がコチラ
正直、撮影だけ見てると「何やってんだよ」と言いたくなる感じ満載でしたが、こうして完成版を観てみると、ちゃんと視聴者が楽しめる動画コンテンツになっていますね。流石です。
YouTuberのネタ探しに同行してみた
動画制作の瞬間に立ち会わせてもらった後、今度はネタのアイディア収集に行くとのことなので、ここもまた同行させてもらうことに。
ってか何故かメチャメチャ晴れてる。。。
スタジオ(自宅)を出て数分歩くと、
どこにでもあるようなスーパーに到着。
スーパーに入ると、基本的に何を求めているわけでもない足取りでフラフラと歩く。
どうやら台所回りの生活雑貨が気になるようです。
色んな商品を手にとっては、終始ブツブツ言っていましたが、よくわからないので適当に相槌だけ打っておきました。
アルミホイルを買うことにしたみたいです。
またしばらく店内を徘徊し、今度は…
なんか悪い予感しかしません。。。
何をするか聞くのはやめておきました。
以上、3点でネタ探し&買い物は終了。
このアイテムを使った動画が公開されるのが今から楽しみです。
そして、今回の取材もこれで終了!
というわけで、
奇跡的にすっかり晴れたこともあって、気分転換のドライブがてら最寄りの駅まで送ってくれるとのこと。
気分転換じゃなくてもそうしてもらいたいものです。
徒歩70分ですから!!(笑)
YouTuberの取材を終えてみて
インタビューで感じたのは、YouTuberってめちゃくちゃ仕事してるな、ということ。スケジュールからわかるように、1日の大半を仕事に費やしていまします。また、休日無視で働いていることもわかりました。
TAKASHI君は、仕事と遊びの境目がないから、辛くはないと言っていましたが、これまでYouTuberを「楽して稼げる仕事」と勘違いしていた人は衝撃を受けたはず。
しかも、動画制作にかかる手間もハンパじゃなかったですね。僕も挑戦しようと思っていたのですが、無理だとわかりました。動画を撮って編集もして、、とか絶対無理です。どんだけしんどいんじゃ、なめててごめんと謝罪したいですね。
さらに、マメさにも驚きました。TAKASHI君が「全員に返信している」と語るように、YouTuberはコミュニケーションを大事にしています。こうした双方向のやり取りを楽しめることも、YouTuberに必要な素質なんでしょうね。ここは勉強しなきゃな、と思った次第です。
これまでは、YouTuberの何が面白いんだろ?と思っていたのですが、その秘密が分かった気がします。「テレビにはない双方向のやり取り」や「身近さ」がファンを魅了しているんですね。こりゃ、YouTuber人気も上がりますよ。納得です。
ということで、謎が多い職業の実態を知れるいい機会となりました。皆さんもこの機会に改めてYouTuberに注目してみてください。
ではまた!
作者:スズキタク

89世代のブロガー。「らふらく^^」を 運営して生活中。ブログでは「インターネットを利用して収入を得る方法」「ゆとり世代らしい生き方」を発信している。
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