韓国陸軍大将「先制打撃の韓米合同演習は韓国軍主導で」

韓国陸軍大将「先制打撃の韓米合同演習は韓国軍主導で」

 韓米の「作戦計画(OPLAN)5015」を実行する韓米合同演習を、2017年から韓国軍主導で実施することになったことが、5日に確認された。OPLAN5015は、北朝鮮による全面戦争挑発があったとき、直ちに平壌の指揮部や通信施設などの中心施設を攻撃するという内容を有する。

 韓国軍合同参謀本部(合参)議長の候補に挙げられている李淳鎮(イ・スンジン)陸軍大将(陸軍三士官学校14期、61歳)は5日、国会国防委員会の人事聴聞会で「2017年の韓米合同演習『キーリゾルブ(KR)』から、韓国軍主導で(OPLAN5015を反映して)合同演習を実施したい」と発言した。OPLAN5015は、北朝鮮による全面攻撃と同時に反撃を行う「先制打撃」概念が適用されたもので、有事の際に北朝鮮の首脳部および核・ミサイルなどの大量破壊兵器(WMD)を、特殊部隊などを投入して取り除く作戦を含んでいるという。このため、一部では「斬首作戦」という名前で呼ばれてもいる。

 北朝鮮の南侵時に反撃をするための、従来のOPLAN5027は、一定の場所まで後退してから戦列を整備しなお直し、反撃するという概念で、韓国側の人的・物的被害が大きいという批判がなされてきた。韓米はOPLAN5015を作り、今年6月に署名した。国会国防委は5日、李候補者の人事聴聞会に先立って、合参からOPLAN5015について報告を受ける予定だったが、報告内容が不十分だという理由で再度報告を受けることを決めた。

 一方、陸軍三士官学校出身者としては初めて合参議長に内定した李候補者は、5日の人事聴聞会で、5・16(1961年5月16日。朴正熙〈パク・チョンヒ〉陸軍少将〈当時〉らによる軍事クーデター)について「歴史的判断に任せたい」と答弁したが、野党議員の激しい批判を浴びた。野党議員らは5日、李候補者が2001年に書いた修士論文で、5・16を「軍事革命」と表現した点を集中的に追及した。李候補者は「現時点でさまざまな評価があるので、個人的見解を明らかにすることは不適切」と繰り返し答弁した。野党側は、聴聞会をこれ以上進めることはできないと対抗し、与党セヌリ党に所属する鄭斗彦(チョン・ドゥオン)国防委員長が停会を宣言したこともあった。李候補者は、5日午後2時に聴聞会が続開となった直後「公人として、個人的な立場を繰り返した点について申し訳なく思う。公人として、5・16に関する(軍事政変という)大法院(最高裁に相当)判決を尊重する」と答弁した。

 国防委は5日、李候補者の人事聴聞経過報告書を採択し、任命は特に問題なくできるようになった。

チョン・ヒョンソク記者
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