米国から中心技術の移転を受けられず、韓国型戦闘機(KFX)開発事業に支障が出ていることをめぐり、韓国大統領府(青瓦台)民政首席室が25日、防衛事業庁(防事庁)に関連資料の提出を要求し、調査に着手したことが分かった。
防事庁の関係者は25日「大統領府の民政首席室から昨日午後、KFX事業関連の資料を提出するよう要求された。関連部局は大統領府に提出する資料を準備している」と語った。大統領府が要求した資料は、KFX事業のうち、このところ技術移転をめぐって物議をかもしている折衝交易(武器・装備の導入に対する反対給付として、別の事業に関する物品や技術の移転を受けること)関連資料だという。大統領府の閔庚旭(ミン・ギョンウク)報道官も25日、記者の前で「民政首席室では、その防衛事業(KFX事業)をめぐり事実かどうか(の確認)を検討している」と語った。ただし、召喚調査については「そうした事実はない」と語った。
防事庁周辺は、関連疑惑がメディアで大きく報じられたことを受け、大統領府がひとまず真相を把握するという観点から調査に着手したものと考えている。しかし、外交安保首席室や国家安保室など関連部局ではなく民政首席室が調査に着手したのは、事業関係者の不正・腐敗疑惑が発覚した場合、司法当局の捜査に拡大しかねないことを示唆するものと解されている。
大統領府の関係者は、民政首席室による調査をめぐり25日午前に一部メディアで報じられたことを受け「まだ資料の提出も受けていないのに、こうした事実がどうしてすでにメディアで報じられているのか」と、防事庁に対して激怒したという。防事庁のチャン・ミョンジン庁長も25日、幹部を招集し、今後広がるとみられる波紋や対応策に関する緊急会議を開いた。
民政首席室はまず、防事庁が2013年に次期戦闘機(FX)として選定したF35Aのメーカー、ロッキード・マーチン社および米国政府と、KFX開発のための技術移転交渉をどのように行ったのか調査するものとみられる。ロッキード・マーチン社は昨年、空中給油に関する設計技術など21件の技術移転を約束したが、先端アクティブ・フェーズドアレイ(AESA)レーダー、赤外線探索および追跡装置(IRST)、電子光学標的追跡装置、電磁波妨害装置に関する計4件の中心装備統合技術は、米国政府の承認を受けることを条件に移転するという立場だった。