エンブレム問題:森会長「心配かけた」謝罪

毎日新聞 2015年09月28日 23時35分(最終更新 09月29日 10時17分)

東京五輪のエンブレムに関する会見で、反省点をあげる森喜朗東京五輪・パラリンピック組織委員会会長=東京都港区で2015年9月28日午後、望月亮一撮影
東京五輪のエンブレムに関する会見で、反省点をあげる森喜朗東京五輪・パラリンピック組織委員会会長=東京都港区で2015年9月28日午後、望月亮一撮影

 2020年東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムが使用中止となったことを受け、大会組織委員会の森喜朗会長は28日、東京都内での理事会後に記者会見して「国民のみなさまにご心配をかけたことをおわびしたい」と謝罪した。監督責任を問い、武藤敏郎事務総長が報酬の月額20%を2カ月分、布村幸彦、佐藤広両副事務総長は同10%の1カ月分をそれぞれ自主返納することも発表した。森会長は無報酬のため、自主返納はできない。

 ◇参加要請8人だけ

 旧エンブレムの選考過程などを説明した資料で、個人ブログの写真などを無断使用した問題で、組織委の槙英俊マーケティング局長も戒告処分とした。

 組織委は旧エンブレム策定の考え方や選考過程について、当時の経緯や反省点をまとめた報告書も示した。昨年9月の公募の際、最高水準のコンペにするため槙局長の判断で、デザイナー8人に参加要請文書を事前に送付していたことを明らかにした。佐野研二郎氏ら上位3人は8人に含まれていた。審査の公平性が疑われ、事前参加要請と審査結果の関係について外部有識者の調査が必要とした。

 森会長は、エンブレムのコンセプトの議論がないまま専門的なデザイン性を重視した▽組織委内の策定作業が一部職員で行われ、十分なチェック機能が働かなかった−−の2点が特に問題だったと指摘。組織委の改革チームを設置する方針を明らかにした。報告書では他に、秘匿性を最優先し説明や広報が絶対的に不足▽受賞歴を持つデザイナーに応募条件を限定▽審査委員の過半数がデザイン関係者で偏りと受け取られた▽インターネットの画像検索技術の進歩を意識した対策が足りなかった▽詳細な制作経緯の説明が遅れた−−などを反省点として記した。

 一方、新エンブレムの公募や選考を行う「エンブレム委員会」の設置も理事会で承認され、プロ野球・ソフトバンクの王貞治球団会長ら19人が入った。29日に第1回会合を開く。【新井隆一】

最新写真特集