1話は、こんな話
幕末から明治大正期の日本で炭坑を手がけ、銀行や生命保険会社をつくり、日本初の女子大学もつくった偉人・白岡あさ(波瑠)のやんちゃな子供時代(鈴木梨央)。
京都随一の商家(両替屋)・今井家の次女として生まれたあさ。許嫁が決まっていたり女は強くあってはいけないと言われたり、いろいろなことに「なんでどす?」と疑問を感じている。
あるとき、そろばんを楽器のようにして遊んでいたら、許嫁・白岡新次郎(玉木宏)に見られてしまい・・・。
とってもスムースに走り出した初回
最初に、成人したあさが登場し、自己実現した輝かしい姿を見せる。
語り手(杉浦圭子)が、あさは、幕末から明治大正期の激動期の日本で炭坑を手がけ、銀行や生命保険会社をつくり、日本初の女子大学設立のために生涯を尽くした偉人であると説明。
そして子供時代(幕末の京都)へーー。
昔からあさがめちゃくちゃ型破りであったことは、彼女の口癖「なんでどす?」に集約される。以前からずっと「そういうものだから」で済まされていることに疑問を感じ、ひとのやらないことをやるあさを、「なんでどす娘」と姉はつ(守殿愛生)は呼ぶ。
この1話の間に「なんでどす」は7回も出て来た。「なんで」も入れたらもっとだ。こういう仕掛けがひとつあると、作品世界に入っていきやすい。例えば、ふつうはしないようなことをやって家族に咎められたあさが「なんでどす?」と聞くと、姉はつが「なんでどすって・・・」と困り、父・忠興(升毅)が「なんでどすやあらへん!」と声を張り上げる場面によって、彼らのことを昔から見知っているかのようにわかってしまった。
忠興は登場直後、あさに「そんな悪さばっかりするんや」と言うので、あさがいつもおかしなことをやっていることも、もうすでに何回もこのドラマを見ているようにわかるのだ。
大森美香のさりげなく手練た脚本。彼女の才は初回15分のなかに惜しげもなく投入されている。その最たる部分は、冒頭の、あさの女子大学での挨拶だろう。
「みんなが笑って暮らせる世の中をつくるには 女性のね 柔らかい力が大切なんです」とあさ。
「女性の」ではなく、「女性のね」と「のね」をつけるところが「柔らかさ」で、
確かにそれをつけただけで、言いたい事が誇張される。…