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あれこれやそれこれ

雑感系ブログのさらなる高みへ

オートマ車とミッション車の違いをいつもどおり解説してみる

☆雑感☆ ☆雑感☆-雑学?

ミッション車なんて運転することないんだから、オートマ限定でよくない?という話題が随分盛り上がってるようでございます。盛り上がってるから言及しません(笑)

オートマってさ、トルコンとかノンクラとか呼んでたよね?

  • オートマ オートマチックトランスミッション
  • トルコン トルクコンバーター
  • ノンクラ ノンクラッチ

いや、これはただ書きたかっただけ(笑)なんか音がいい!トルコン!ノンクラ!

 

でも、オートマ車とミッション車の違いって何よ?と言われると答えられる人って結構すくない気がします。クラッチがないのがオートマ、クラッチがあるのがミッション。

じゃあオートマってなんでクラッチがないのにエンストしないのよ、というお話。簡単に言うからね。「突っ込みどころ満点」とか言わないの。

 

★ミッション車

 ミッション車というのは要するにエンジンのパワーをそのまんまタイヤの軸につなぐのね。

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「え」って言うのはエンジン、右端の2つはタイヤね。エンジンのグルグル回るパワーをもった歯車をそのままタイヤの軸についてる歯車に当てようとすると金属同士がぶつかってすぐ壊れちゃうんですよね。だから歯車と歯車をそーっとつなぐ仕組みが必要なのです。それがクラッチ。すり合わせることでパワーを伝えていくから摺動(しゅうどう)とかいいますね。それを左足でうまくつなぐのがミッション車。

だからいきなりゴツン!とミッションをつなぐと歯車同士が無理やりくっついて、タイヤの「動かないでおこう」という力にエンジンのパワーが負けてしまうのでエンジンが止まってしまいます。それがエンストね。教習所でよくやるやつ。それを防ぐためにミッション車のクラッチをつなぐのは慎重につなぐんですよ。それが好きな人と嫌いな人がいますよねー。操作はどうしてもややこしくなります。

 ★オートマ車

「え」のエンジンとタイヤの軸の間に真っ赤なボックスが現れました。これがオートマ車の特徴。

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この真っ赤な箱の中には油(オートマフルード=ATF)が入ってます。そしてギヤとギヤは直接繋がらず、エンジン側とタイヤ側からそれぞれ風車のようなものが向き合うように並んでいます。

さて問題。電気でクルクル回る扇風機の前にコンセントにさしていない扇風機を向かい合わせるとどうなるでしょうか。そう、クルクル回る扇風機から出る風の力で回っていない扇風機も回り始めます。これと同じことがこの赤い箱の中で起きるのがオートマ車です。

オートマ車でおきるクリープ現象ってなんだっけ

止まってる時。エンジンはアイドリングしながらもクルクル回ってますよね。このときにエンジン側の風車(油車だけどややこしいので風車にしときます)は回ってます。でもタイヤ側の風車がブレーキを掛けて止められてるから車は動かないんですよね。

でも、動く前に右足のブレーキを離すとします。するとエンジンの風車がタイヤ側の風車をオイルの中で動かし始めます。すると車がスルスルとゆっくり動き始めます。それがオートマ特有の「クリープ現象」ですね。勝手に動いちゃうの。これで事故をおこす車が結構いますよね。これがオートマ車です。

オートマ車は無駄なパワーがある?

「油の中で風車が間接的に動かしあう」間柄なので、エンジンの力をそのまんまタイヤは受けることができません。直接触れ合ってないからね。エンジンが100の力を出したとしてもタイヤ側には数%伝わらない力が出てきてしまいます。

「それって力の無駄遣いでもったいなくない?」という声が聞こえます。燃費を少しでも伸ばしたい自動車メーカーもアホではありません。この無駄になる力をどうにかして使えないものだろうか。

・・・そうだ、そこそこの力で風車が回りだしたら歯車同士をミッション車のようにつないでしまっちゃえば良くない?という考えがでてきます。そこで誕生したのが「ロックアップ機構」というやつ。

 走り始めてエンジンとタイヤがちょうどいい感じになるタイミングで風車どうしが合体して100%の力を伝えてくれるようになるんです。技術ってすごいですよねー。今ではほとんどのオートマ車に採用されています。

メリットとデメリット

さて、オートマ車とミッション車の違いをご説明できたところで、両方のメリットとデメリットを考えてみます。

  • ミッション車のメリット
    ★エンジンの力をそのままタイヤに伝えることが出来る。余分な時間やロスになる力が起きない。
  • ミッション車のデメリット
    ★上手にミッションを繋がないとエンストする。操作が面倒
  • オートマ車のメリット
    ★運転が楽。左足は使わず右足のアクセル、ブレーキだけでいい
  • オートマ車のデメリット
    ★ロスになるパワーや力を伝えるときにタイムラグがでる
     (ロックアップ機構をつけることで少しでも改善はできる)

たとえば大きな力が必要なダンプトラックやバスなどは今でもミッション車が多いです。それは最大限の力を使いたいから。でも普通の人が乗るような軽乗用車とか普通車などはミッション車はほとんどみかけません。ただ、スポーツカーは先ほどのムダになる時間、パワーが出ないためミッション車が多いですよね。ただこれも技術の進化によって今では「セミオートマ」というミッション車のようなことを自動でやってくれるのがついてたりもするんですけどね。

クラッチをつなごうがオートマに乗ろうが運転するのは人であり、用途とか楽しみ方でオートマが偉いとかミッションがダメとかその逆とかっていうのはないんですよね。ただ、こういう仕組みを知ってると「ああミッション車も運転できる免許を持っておいたほうが何かあった時に便利かな」とか思う人はいるかもしれませんね。バンやトラックなどで今だにミッション車はよく見かけますから。

さり気なくミッション車を華麗に運転する人って僕はカッコイイ、と思います(笑)今でも会社の車でミッションのトラックに載ってるのでバリバリ運転できますよ!