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50歳・山本昌が引退へ 中日、チーム若返りで決断

山本昌投手

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 プロ野球最年長勝利記録を持つ中日の山本昌投手(50)が今季限りで現役引退する意向を固め、二十五日、白井文吾オーナー(中日新聞社会長)に伝えた。今季は米大リーグの最年長勝利記録(四十九歳百八十日)超えを目指したが、けがに苦しんで未勝利だった。

 近く会見して、正式に表明する。引退試合は来春のオープン戦で実施する見込み。

 八月の一軍初登板で左手人さし指を痛め、二軍での調整を続けていた。自身の去就については「来季のことは、シーズンが終わってから考える」と白紙であることを強調していた。ただ、今季のチームの残り試合が四試合と少なくなり、復帰は困難と判断。チームの若返りが進む中、自ら身を引く決断をした。

 今季は三月に二軍の教育リーグで右膝を痛めた。六月に戦列に戻ってから二軍戦で七試合を投げ、順調に結果を残して一軍に昇格。八月九日のヤクルト戦で、四十九歳三百六十三日で初登板を果たしたが、投球中に突き指するアクシデントに見舞われて1回0/31失点、22球で降板した。

 その後は、キャッチボールやダッシュを繰り返して今季中の復帰を目指したが、指の痛みが取れず本格的な投球練習を再開できないままだった。

◆幸せな野球人生

 <山本昌の話>最後のシーズンで勝てなかったのは残念だったが、今はさっぱりしている。野球選手として本当に幸せな人生を送れた。監督、コーチ、チームメート、裏方の皆さん、そして両親に本当に感謝している。人情味のある名古屋という土地だからこそ、ここまでできた。

◆ドラゴンズの宝

 <白井文吾オーナーの話>立派な決断だ。彼は十分やるべきことはやった。中日ドラゴンズの宝だ。いずれは、自分の蓄積を伝えるべき人に教えてあげなさいと言った。

 <山本昌(やまもと・まさ)>本名は山本昌広。1984年に神奈川・日大藤沢高からドラフト5位で中日入り。93年に最優秀防御率、94年に沢村賞、97年には最多奪三振に輝き、この3シーズン全てで最多勝を獲得。2006年には史上最年長でノーヒットノーラン、08年は通算200勝達成。14年にはプロ野球最年長勝利記録を64年ぶりに塗り替えた。今年8月の登板で、自らが持つ出場、登板、奪三振などの最年長記録を更新した。左投げ左打ち。神奈川県出身。

 

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