習近平政権の新「韜光養晦(とうこうようかい)」戦略はそうした背景から生まれた。昨年12月に汪洋副首相は第25回米中通商貿易合同委員会で「中国は米国が主導する世界秩序を尊重する」と述べた。王毅外相は今年8月のASEAN地域フォーラムで、南シナ海の人工島埋め立ての中断を表明し、域内での米国の役割と存在を認めた。
こうした流れからみて、今回の軍事パレードは中国の「軍事崛起(くっき)」をアピールする意味もあるが、当面は爪を隠し、米国を超える時を待つことに重点を置いたものだ。習近平主席が国際社会に訴えたかったのは、「中国も自分たちを防衛できるほど強くなったのだから無視しないでほしい」というメッセージだった。だからといって、米国の覇権にすぐに挑戦しようというのではない。そのためには、経済のハードランディング懸念、株価低迷、青年の雇用不安、反腐敗改革への疲弊感など国内の課題が山積しているからだ。
中国が北東アジアで「中国的秩序」を構築するためには、まず日本と北朝鮮に対する戦略的管理が必須だ。中国は実際、両国との関係改善を水面下で進めている。特に安倍晋三首相の訪中を慎重に検討してきた。また、中国が北朝鮮の核問題と南北統一問題で韓国側を支持するというのはあまりに希望的な考えだ。中国は韓国を必要としているが、長期的な米中競争を考慮した場合、北朝鮮というカードは捨てられない。
朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が抗日戦争勝利記念日に合わせ訪中したことで、韓中関係はさらに深まり、外交的な収穫があったことも事実だ。今は中国が描くビジョンを読み取り、韓米首脳会談、韓米日首脳会談を冷徹に準備すべき時だ。