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“お金を稼ぐこと”と“女子にもてること”しか考えていないのは“意識低い系”なのか

意識高いやつ。いるよね。好青年。いるよね。でも、全員がそんなじゃ気持ち悪くない?と思いながら、秒速で駄目な日々をおくってみる!!

【ルポ 中年童貞】 エピソード①/新たなる希望

ルポ 中年童貞 (幻冬舎新書)

この本を読むべきか、ずっと悩んでいた!

「ルポ 中年童貞」。

この本を読むべきかずっと迷っていた。

前から何となく気にはなっていたけど、

僕は本書を封印してきた。

 

なぜか?

この手の本って、最底辺の人を見て

自分の現状のポジションを確認し、

「あ、俺ってまだ幸せな部類!」って

安心するための精神安定剤的な

機能を担ってる気がするんだよね。

誰も言わないけど。

都合の悪い真実。グロテスクな真理。

 

上には上がいるように、

下には下がいる。これが現実だ。

だからって下を見て

「俺ってイケてる部類だよな!」とか

そういうの不健康でしょ。

俺だけ???

 

うーん。でも読みたい!

こじらせ男子がどれだけ、こじらせてるのか。

・・・・・・・・・と

こじらせながら考えてる僕。。。。

 

でも気になりすぎるんで

新書なんでまずは読んでみることにした。

 

ルポ 中年童貞 (幻冬舎新書)

ルポ 中年童貞 (幻冬舎新書)

 

 

 

想像以上の“こじらせ”おじさん達!

やっぱりスゴイ人のオンパレード。

まあ、本書の中年童貞君については

次編「エピソード②/中年童貞の逆襲」で書くとして。

 

でも、これを読みながら連想したのが

村上春樹の「約束された場所で」。

約束された場所で―underground 2 (文春文庫)

 

約束された場所で―underground 2 (文春文庫)

約束された場所で―underground 2 (文春文庫)

 

 

この本はオウム信者へのインタビュー集なんだけど、

中年童貞と共通の価値感を持ってるんだよ。

 

それは、薄汚れた社会を許容できない潔癖さ。

自分の理想が実現されない社会を是とできない。

グレーなものは嫌。白か黒か。

黒いものは排除しないと気がすまない。

 

オウムの人たちは社会の汚さを許せない。

中年童貞は女性が神聖じゃないと許せない。

 

女の子なんて打算的で狡猾な生き物じゃん。

だからこそ、僕たちは女の人に惹かれるわけだ。

でも、中年童貞はそれが許せない。

そして女性に過剰な聖なるものを求める。

病んだ処女信仰。

 

オウムの人たちもインテリで本ばっか読んでる。

頭でっかちでバランスが悪い。

本書の中年童貞も偏差値高めの人たちだ。

でも現実に最適化する術を知らない。

学校の先生は教えてくれないからね。

 

中年童貞には「恋愛工学」でも太刀打ちできない?!

いちばん病んでるのは

坂口さんという介護職のオッサンだ。

 

この病み具合。。。伝染しそう。。

こんなオッサンには

恋愛工学の公式も通用しないのでは、と

僕はふと考えてしまった。

 

モテ=試行回数 × ヒットレシオ

 

僕はこの公式は真理だと思ってた。

ヒットレシオが1%の僕が

仮に女子に振られたなら

あと99人に声がけすればいいって。

 

でも、この坂口さん。

どう見積もってもヒットレシオ0.1%。

なら異常な行動力で試行回数を増やす必要があるが、

変な自尊心が強く、反面傷つきやすい坂口さん。

絶対に自分から行動なんてしない。

行動しないから学びが無く、

ヒットレシオをますます低下する。

ヒットレシオが低下するから

試行回数はますます少なくなる。

負のスパイラル。無間地獄。

 

そして妄想の聖なる処女象をつくりあげ、

現実の女子を否定しようとする。

 

モテ=試行回数 × ヒットレシオ

この公式ですら

中年童貞には通用しないのか???

 

「女の子にモテたい!」ってのは

シンプルは真理であり

男の行動原理だと思ってた。

信条だって。信条だよ!

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でも、本書の松野さん。

女性への興味を抑圧しすぎて

「俺は女は好きじゃない。

だってホモだから!」って

自己暗示かけてハッテン場に繰り出すし。

救いはないのか???

 

でも大丈夫だ。

本書にも救いがあった。

ダークサイドに落ちそうになっても

フォースの力は人生を切り開く。

 

May the Force be with you

(フォースと共にあらんことを)

 

ネット右翼・中年童貞の葛藤と希望

本書に登場するネット右翼の宮田さん。

たまたま読書会に出席して、

女の子と話しをして、その知識を褒められたら

「大変だ!3人同時に俺のこと好きになってる」と

妄想がブースト状態になる宮田さん。

 

宮田さんは自宅でエクセル表に

会話内容等を記述してシミュレーション。

やっぱり3人とも俺に惚れてる!と証明。

愛の不完全定理証明。うん、不完全。

 

でも、そんな宮田さんも

打席に立ちつつ自分を客体化していく。

そして女性&他者との会話を学んでいく。

 

人間的にも成長した宮田さんの

エピローグで本書は終わる。

 

May the Force be with you

(フォースと共にあらんことを)

 

大丈夫。

僕たちはやれる。勝てる。

人生を切り開けるんだ。

 

 

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