鍵がないブガッティ・ヴェイロンに鍵の持ち主が名乗り

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 韓国の預金保険公社が、破産した貯蓄銀行の後処理の過程で引き受けた13億ウォン(約1億3400万円)相当のフランス製スーパーカー「ブガッティ・ヴェイロン」のせいで、またしても頭を抱えている。

 この車は元々、2011年に破産した江原道民貯蓄銀行のチェ・ギュチョル会長がスーパーカー専門販売店の社長に融資し、担保として受け取ったものだった。融資金の返済を延滞した社長は車をこっそり搬出しようとして発覚し、チェ会長の違法融資事件を捜査していた春川地検が証拠物として押収した。

 貯蓄銀行の破産による後処理を引き受けた預金保険公社は、この車の処理に頭を悩ませてきた。保管料だけで年間3000万ウォン(約310万円)に達する上、貯蓄銀行に預金して被害を受けた人への補償に向け売却したくても証拠物のためかなわず、さらに鍵も見つからなかった。当時、収監中だったチェ会長は鍵の行方について「知らない」としらを切り続け、フランス本社に問い合わせると鍵の製作には数千万ウォン(数百万円)かかると言われ、預金保険公社はどうすることもできない状況だった。

 だが、先ごろ予想外のことが起こり、同公社と検察は再び途方に暮れている。押収した際、この車は未登録状態で所有者が不明確だったが、今年5月に刑期を終えて出所したチェ会長が車の所有権を主張し、「仮還付」の形で返還を求めたのだ。同公社によると、チェ会長は「所有を確認できる書類もそろっており、車の鍵も自分が持っている」と主張したという。

 もしチェ会長が車の返却を受け自己所有として登録すれば、預金保険公社はすぐに差し押さえて売却できる。チェ会長が賠償すべき損害がまだたくさん残っているためだ。だが、問題はチェ会長が自己名義で登録せず、即座に売却してしまった場合だ。検察は大検察庁(最高検察庁に相当)の公判訟務部まで動員し、この車をどう処理すべきか法理検討に入った。

尹柱憲(ユン・ジュホン)記者
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