-
BATTLESインタビュー 演奏だけじゃない、個性とユーモアを探る
ポストロックの重要バンドで在り続ける理由は、音楽面の独自性だけではない
-
日本を号泣させた長井龍雪と岡田麿里 青春アニメのセオリーを語る
クラムボンのミト参戦。『あの花』チームの新作『心が叫びたがってるんだ。』
-
スウェーデンからやってきたJTRに訊く、ポップス大国の音楽事情
J-POPのカバーを多数演奏して発見。日本の歌の特徴と、スウェーデンらしさ
-
あの人の音楽が生まれる部屋
相対性理論を経て真部脩一が明かす、自身のルーツとVampillia加入の動機
-
ceroと黒田卓也が語り合う現在進行形のブラックミュージック史
グラスパーらによる新潮流の中心にいる日本人トランペッターとceroが共演
-
パリ在住ジェフ・ミルズが語る「日本をとても心配している」
「EXHIBITIONIST 2」で技を晒したテクノの先駆者。未来を生きる術を説く
-
アニソン四天王・堀江美都子が語る、アニソン50年の大変化
アニソン歌手が声優も務め、アイドル的存在として活躍する基盤を作った先駆け
-
フィリピンで育んだ感性が輝く、ヘンショクリュウの踊るための音
「日本人は真面目」。フィリピン育ちのフロントマンは自然で、リアルで、適当
-
京(DIR EN GREY / sukekiyo)トラウマと再生を語る
18年分の活動をまとめた詩集を発表。過去には成仏してもらい、常に先を向く
-
北野武インタビュー「老人を大切にしようなんて、大きなお世話」
海外で高い評価を得た北野映画は何故エンターテイメントに振れていったのか
-
ヤマジカズヒデ×チバユウスケ 飾らないカリスマたちの音楽談義
THEE MICHELLE GUN ELEPHANTとdipの結成から今日までの24年間を回顧
-
しりあがり寿に教えてもらう、めんどくさがりな脱力系芸術論
紫綬褒章受賞のギャグ漫画家が、アートでも「常識を後ろから膝カックン」
-
わざわざ足を運んで観ることの意味ってどこにある?「劇場」入門
小説を読むより根源的な欲求「舞踊」が今世界にできること 金森穣×大澤真幸
-
山奥で暮らす高木正勝が届ける、人生を変える「感じ方」の授業
もの作りの神髄に触れる最後のチャンス?希代の音楽家が山奥に越した理由
-
伊勢谷友介が語る、未来を変えるためにアーティストができること
映画『ザ・テノール』出演と共に、日韓関係・資本主義・芸術を考える男の言葉
-
アーティストをやめる、苦渋の決断が生んだ現代芸術チーム「目」
天才・荒神明香と共に。エゴやコンプレックスを乗り越えて目指したもの
BATTLESインタビュー 演奏だけじゃない、個性とユーモアを探る
インタビュー・テキスト:黒田隆憲(2015/09/15)
現代のポストロックシーンに多大なる影響を与えたエクスペリメンタルロックバンド・BATTLESが、前作『Gloss Drop』から4年ぶりとなる3rdアルバム『La Di Da Di』をリリースする。複数のボーカリストを迎えた前作から一転、三人だけで全曲インストゥルメンタルという初期のサウンドプロダクションとなった本作は、バンドにとって「原点回帰」的な印象を強く感じる内容である。しかしそれは、決して後ろ向きな意味ではなく、「三人こそがBATTLESである」という初期衝動に立ち返りつつ、これまで培ってきたスキルを惜しむことなく注ぎ込んだ「最新アップデート版BATTLES」の姿がそこにあるのだ。
今回CINRAでは、BATTLESでギターやベースを変幻自在に操り、さらにはアートワークにも深く携わるデイヴィッド・コノブカにインタビューを敢行。BATTLESが、ポストロックシーンにおいてオリジナリティーを発揮し続けられる要因は、そのサウンドやライブの作り方だけでなく、アートワークに対するユニークなこだわりにもあると言えよう。
BATTLES(ばとるす)
2002年にNYでイアン・ウィリアムス(ex.Don Caballero)、デイヴ・コノプカ(ex.Lynx)、ジョン・ステニアー(ex.Helmet / Tomahawk)、タイヨンダイ・ブラクストンにより結成されたエクスペリメンタルロックバンド。2004年には『B EP』『Tras』『EP C』と3枚のEPを立て続けにリリースし、ポストロック~マスロックシーンの隆盛とともに大きな注目を集める。精力的にライブ活動を行いながら、2005年には「Warp」と契約。2007年に1stアルバム『Mirrored』をリリースし、各メディアで絶賛を浴びると、国内外の大型フェスへの出演やツアーで大きな成功を収めた。2010年からは現在の3人編成に。2011年にリリースされた2ndアルバム『Gloss Drop』ではゲイリー・ニューマンからBOREDOMSのEYEまで様々なゲストボーカルを迎えて再び話題を呼ぶ。そして2015年、4年ぶり待望となる最新アルバム『La Di Da Di』がリリース。11月には来日公演も決定。
BATTLES — Battles third album ‘La Di Da Di’ out 18 September
::: BEATINK Official Website / Warp Records / BATTLES "LA DI DA DI" :::
一般的にバンドのアートワークはどれも洗練されているから、僕らは何の意味も持たない、ひたすら気色悪い、不快なものをアートワークに落とし込もうと思ったんだ。
―BATTLESのアートワークは、メンバーの中であなたがイニシアチブを取っているそうですが、アートへの関心はいつからあったのでしょうか?
デイヴ:子どもの頃から絵を描くのが大好きだった。中学生の頃は、「キース・ヘリング(1958年生まれ、ストリートアートの先駆者とも言われているアメリカの画家)こそが最高のアーティスト」だと思って、彼のことを崇拝していたよ。あと当然アンディ・ウォーホルも。ポップアートがすごく好きだった。でも、音楽と同じで、好きなものは歳と共に変わっていくんだよね。そこから様々な表現方法を勉強していくうちに、絵画よりもグラフィックデザインのほうが自分に向いていることがわかったんだ。
―それでアートスクールに進学しデザインを専攻したのですね。
デイヴ:そう。ポール・ランド(1914年生まれのグラフィックデザイナー)らアメリカの近代デザイナーや、スイススタイルのグラフィックデザインに傾倒するようになった。僕と同級生だったベン・ジョーンズは、Paper Radというアートグループを組んで面白い作品をたくさん手がけているよ。
―前作『Gloss Drop』のアートワークは衝撃的でした。溶けかけたアイスクリームのような、ショッキングピンクの物体が写っているという。これはどのように思いついたのでしょうか。
デイヴ:『Gloss Drop』を手がけた時は、ただシンプルに、「ピンクの塊」をジャケットに描きたくて。何色でも良かったんだけど、個人的にピンクが大嫌いだからピンクにした(笑)。つまり、思いっきり気持ち悪いものにしたかったんだ。「不快」とさえ呼べるものにね。
―それはなぜですか?
デイヴ:バンドのアートワークは、どれも洗練されていて、「かっこいいものでなくてはならない」というルールに辟易していたから。僕らは何の意味も持たない、ひたすら気色悪い、不快なものをアートワークに落とし込もうと思ったんだ。ピンクの塊でしかないのに、それを見たらBATTLESを思い出す、そんなものにしたかった。
―そして今作のアートワークは、積み上げられたパンケーキや、バナナが突き刺さったスイカ、3つの目玉焼きなど、これまた意味深なモチーフが並んでいます。
デイヴ:今回のアートワークは、BATTLESが音楽を作る上でのプロセスを表現しているんだ。つまり、どのようにして様々な音楽的要素を組み合わせているのか。相性のいいものもあれば、良くないものもある。中には耳障りで不快な音だってある。それをアートワークで視覚的に表したかった。しかも、表ジャケットだけで完結しているわけじゃなくて、実際にアルバムを買うと、その続きが内ジャケに描かれているんだ。アルバムを通して、ちょっとした物語になっているんだよ。
―パッケージで手に入れてこそ、楽しめるコンセプトなのですね。
デイヴ:そう。今の時代、全てがデジタル化されてしまって、ジャケットの絵しか見せられないのがすごく残念だ。個人的には、今もアルバムに思い入れがある。音楽を聴きながら、写真や絵柄を眺めたり、歌詞を読んだりして、アルバムのアートワークから刺激をもらうのが好きなんだ。それに、アートというのは、日常生活の中で人々の記憶を呼び覚ますものだと思っているから。この先、普通に食事していても、バナナとスイカを見たら卑猥な想像せずにはいられなくなるよね(笑)。
―ポップな遊び心があって、なおかつ人の記憶に深く入り込む悪戯心もある。まさにBATTLESの音楽性そのものですね。デイヴ自身、現在はアートとどのように向き合っていますか?
デイヴ:アートスクール時代はアートが生活の中心だったのに、気付いたら音楽の道に進んでいて。だからその2つの世界を結びつけることができているのは、嬉しいことなんだ。レコーディングでもツアーでも音楽で煮詰まった時はいつも、何かアート作品を作ることで気持ちを晴らしている。なぜだかわからないけど元気になるんだ。バスケットボールをやるのもフィジカル的なストレス発散になるけど、アート作品を作って脳内運動をさせることは、自分のバイオリズムにとって必要不可欠なんだよね。
CINRA.STORE カルチャーセレクトショップ
-
yuruliku - トートバッグ「A4 TATE Tote Bag 」(ベージュ)
¥15,120
紙袋の様なデザインが面白いトートバッグ
-
Akinobu Aoki - iPhone6ケース「Kaijyu Works : otoko to onna」
¥3,780
大胆な構図と色彩が魅力
-
Kanae Entani - マグカップ「Yosemite mug」(ホワイト)
¥1,944
刺繍で表現される可愛い大自然
-
黒川ナイス - モバイルバッテリー「科学部(女の子)」
¥3,780
謎めいた雰囲気の「リケジョ」
-
tomihiro - クラッチバッグ「SUKIYA 撫子」
¥14,040
デイリーに使いたい美しい京友禅
-
八重樫王明 - iPhone6ケース「土偶(Black)」(手帳型)
¥4,104
土偶が並んだコミカルなデザイン
-
西島大介(DJまほうつかい) - 『Last Summer』(CD)
¥2,484
はかなくも美しいソロピアノ集
-
和座本舗 - 招き猫「招きパンダセット」(ゴールド)
¥5,400
ユニークな発想が楽しい「招き熊猫」
-
はらぺこめがね - Tシャツ「いちごと小娘」
¥3,240
逆転した比率が面白いいちごと女の子
-
タマキ - モバイルバッテリー「kilifda - 口縫われモンスター ステッチン」
¥3,780
ピンチのときの大逆転カード!
-
LEE KAN KYO - iPhone6ケース「流れ星」
¥3,780
ビビッドな色使いが楽しい
-
WALLIE - 財布「WALLIE」(せきやゆりえモデル)
¥2,160
ポップなデザインが可愛い2ndウォレット
-
水内実歌子 - iPhone6ケース「AKA」(クリア)
¥3,024
夢を描いたイラストレーション
-
YEN TOWN BAND - マグカップ「YEN TOWN Reprint logo Mug」
¥1,944
円都と我が家を繋ぐマグ
-
ミズイロトシロ - 「ぷくぷくした」ピアス / イヤリング(グリーン)
¥8,100
ガラス玉とミラーを布で包んだアクセサリー
-
SAITOE - iPhone6ケース「sulk」
¥3,780
物憂げだけどポップなイラストレーション