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 埼玉県朝霞市の民家で住人の無職寺尾俊治さん(当時58)が絞殺された事件で、県警浦和署の巡査部長、中野翔太容疑者(31)=殺人などの容疑で逮捕=が、支払期限の迫った多額の借金を事件後に返済していたことが15日、捜査関係者への取材でわかった。県警は、中野容疑者が寺尾さん方から現金を盗み、借金返済に充てていた可能性があるとみて調べている。

 県警によると、民家の1階にあった耐火金庫の扉が半開きだったという。寺尾さんの親族によると、金庫に入っていたはずの100万円がなくなっているといい、県警が調べていた。一方で、室内からは現金数百万円が見つかっている。

 県警は、遺体が見つかる前日の3日に、中野容疑者が寺尾さん方のインターホンを複数回押したことを確認しており、事件後の足取りや、現金の使途についても調べを進めている。

 これまでの調べに対して、中野容疑者は「金目当てだった」「ロープで首を絞めた。殺すつもりはなかった」と供述しているという。