山本恭介
2015年9月15日11時53分
泥水に流されそうになる犬が見えた。男性は家を飛び出し、濁った水の中をかくように進んで、救った。避難所に連れて行けず、半ば諦めかけていた飼い主一家は、丸1日経っての再会に「感謝してもしきれない」と喜んだ。
茨城県常総市本石下の平野淳一さん(43)は、鬼怒川の堤防が決壊した10日午後1時過ぎ、犬の鳴き声に気づいて外を見た。大人の胸ほどまである泥水の中、犬が水から顔だけを出してフェンスにしがみついていた。
自宅からの距離は約20メートル。自らも犬を飼っている平野さんは一瞬迷ったが、見捨てるわけにはいかないと、水の中に分け入った。押し流されながらも手を伸ばし、犬を抱え込んだ。停電で真っ暗な自宅2階で、震える犬と一晩過ごした。
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