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 東京都板橋区の会社員女性(27)は7月初旬、携帯会社を乗り換えるため、都内の携帯ショップに出向いた。女性は通信料金を安くしようと半年前に乗り換えを検討したのだが、7月を待つことにした。「2年縛り」があったからだ。

 NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの携帯大手3社は、2年間の契約を条件に「電話かけ放題」の基本料金を約35%下げる料金プランを扱う。3社とも価格は月2700円。途中で解約すると3社そろって9500円の解約料をとる。これが「2年縛り」と呼ばれ、総務省によると新規契約者の9割がこのプランで契約していた。

 契約終了時に自らやめると申し出なければ、そのまま同じ条件の2年契約が自動更新される。問題は、更新された最初の月の1カ月間しか、解約料が不要とならないことだ。

 新型端末や低料金などを比べて携帯会社を変更しようと思っても、この1カ月間を逃せば解約料をとられる。解約料を嫌って、結局は4年、6年と契約を続ける人も多いとみられる。新型端末が数カ月ごとに出るのに、2年間の縛りは長すぎるとの批判があるが、「1年」「半年」など別の縛りプランはない。